ブリヂストン(BS)がリリースする人気スタッドレスブランド「BLIZZAK(ブリザック)」が、新たに「VRX3(ヴィアールエックス・スリー)」へと進化を果たした。先代「VRX2(ヴイアールエックス・ツー)」から4年ぶりとなる新作が謳うのは「二世代(8年分)」の進化。今回はそのグレードアップ度を、ドライ路面の一般道とスノー路面の特設テストコースで体験してみた。

プレミアムサルーンクラスにもフィットする、高いトラクション性能

画像: 進化したシミュレーション技術を使った「予測技術」によって、さまざまな条件での評価を積み重ね性能を磨いていった。

進化したシミュレーション技術を使った「予測技術」によって、さまざまな条件での評価を積み重ね性能を磨いていった。

初めてそのパターンを見た印象は、「ずいぶんハンサムな顔をしているな」だった。とくに幅の広い大径サイズのトレッドパターンは、なんとも言えない上級感が漂っている。

縦方向のグルーブの「彫り」が深く、横方向に刻まれたパターンもなかなかシャープで力強い。細かいサイプが刻まれているあたりはスタッドレスであることを意識させるけれど、ブロックのひとつひとつが大きめで並び方も比較的シンプル・・・どちらかと言えば、春夏用のプレミアムタイヤを思わせるデザインだ。

画像: プレミアムサルーンクラスの重量や強トルクにも対応。一般道での安心感は、絶大だった。

プレミアムサルーンクラスの重量や強トルクにも対応。一般道での安心感は、絶大だった。

そんな第一印象どおり、ドライ路面での乗り味はいい意味でスタッドレスらしからぬ、非常にしっかりしたものだった。アウディA4やクラウンなど、上級サルーンクラスに装着してもコシのある接地感がきちんと伝わってくる。

信号待ちからのスタートでは太いトルクをしっかり受け止め、スムーズかつ力強いダッシュ力を感じさせてくれた。やや強めのブレーキングで車重に負けて腰くだけになる感覚も少ない。こと縦方向のブロック剛性の高さについては、春夏用タイヤと比べても遜色がないように思える。

一方で、乗り心地が穏やかなことにも驚いた。大きめの路面の凹凸ではそれなりに尖った突き上げが伝わってくるが、ほとんどの路面の荒れは巧みに雑味を吸収してくれる。なにより、不快な揺さぶり感が残らないしつけの良さは、プレミアムカーにふさわしい。

プリウスとのマッチングは秀逸。素直なハンドリングと静粛性の高さが際立った

画像: 試乗した一般道は適度なアップダウンや荒れた路面もあって、VRX3のさまざまな「顔」を確認することができた。

試乗した一般道は適度なアップダウンや荒れた路面もあって、VRX3のさまざまな「顔」を確認することができた。

VRX3の卓越したフレキシビリティは、プリウスでさらに強く実感できた。ハンドル操作に対する反応がとても素直で、操りやすい。65扁平の15インチならブロック剛性が勝ちすぎている印象はなく、乗り心地も上級サルーンたちと同様に良好だった。

電気モーターで走るシーンでは、VRX3の静粛性が際立つ。さすがにかすかにロードノイズは聞こえてくるが、基本的なマッチングはそうとういい。これなら、さらに走行音が静かなバッテリーEVに履いても、快適性を損なうことはないだろう。

画像: その巨体と重量は、スタッドレスタイヤにはなかなか厳しい条件を求めてきそう。だがヴェルファイアとVRX3の相性も、なかなか良好だ。

その巨体と重量は、スタッドレスタイヤにはなかなか厳しい条件を求めてきそう。だがヴェルファイアとVRX3の相性も、なかなか良好だ。

ほかに試した車種の中では、ヘビー級ミニバンのヴェルファイアではさすがに、やや接地感が薄れているように思えた。が、不安を感じさせるほどではない。ここでも、剛性の高さが生きている。

ただ唯一のFFモデルで、比較的コンパクトなポロとのマッチングでは、逆に剛性感の高さがややオーバークオリティな方向に働いてしまっているように思えた。

実はハンドリングそのものは、非常に小気味がいい。もともとやや硬めな初期型ポロのフットワークと相まって、スポーティと言ってもいいほどだ。とは言え、路面のうねりに対してもとても敏感に反応するのが気になった。

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