モーターマガジン誌において17年間に渡って連載が続く「クルマでゆるゆる日本回遊記」。悠久の大地、初夏の大北海道大陸を気の向くままに走り抜いた12日間のクルマ旅のweb版が登場。その顛末はいかに!

深夜便のフェリーで一路、大北海道大陸へ

大洗発、苫小牧行きの商船三井フェリー深夜便、さんふらわあしれとこのランプウェイを愛車フォルクスワーゲン T-4ウェスティにて駆け上り、車両デッキへ・・・。

画像: 大洗からの深夜便、商船三井フェリー、さんふらわあしれとこにて、苫小牧へ。

大洗からの深夜便、商船三井フェリー、さんふらわあしれとこにて、苫小牧へ。

夜討ち朝駆けの仕事が多いボクには、丑の刻に出船するこの船の乗船時間はまことに心地よかったが、明けて起床した時間は、なんと夕間暮れ(ゆうまぐれ)の4時過ぎであった。洗面所で洗顔、歯磨きを済ませ、さて、なにか食べようかなと船内をうろつき、なんの気なしに目が合ったパーサーに、

「おはようございます・・・」

と挨拶してしまったボク。パーサーはぎこちない笑顔で少しいぶかしげに、

「お、おはようございます・・・」

と返して下さったが、既に黄昏れが迫る時間なのだから仕方ない。

大洗より19時間を経て、フェリーはは漆黒の苫小牧に着岸。

いよいよ大北海道大陸へ!

思えば初めてこの地を訪れたのが25歳の春。ハイリフトしたハイラックスのダブルキャブにキャンプ道具を満載して、北の大地を野宿しながら旅したのである。

以来足かけ32年、この地は都会の喧噪にもまれて石化した心胆を浄化してくれる、ボクの約束の地となったのである。そのような意味から、ボクは敬意を込めて、この北の大地を大北海道大陸と呼ばせていただいている次第である。

道央の北端、旭川を目指して道央道をイッキに走り、仮眠を経て旭川市を起点とし、稚内市へと続く国道40号線へ。

画像: 苫小牧より道央道をひた走り、旭川から国道40号を経て比布へ。真っ直ぐな道が気持ち良い。

苫小牧より道央道をひた走り、旭川から国道40号を経て比布へ。真っ直ぐな道が気持ち良い。

This article is a sponsored article by
''.