圧倒的な存在感を放つスタイリング
エクステリアは、エンジニアリングのアップグレードに合わせてデザインを変更。スポーティな印象を与えつつ、そのディテールにアストンマーティンのアプローチが巧みに表現されている。
アグレッシブなデザインのサイドシルやリアバンパーが流麗なスタイリングのアクセントになっている。
フロントエンドでは、大幅に拡大されたサテンクロームフロントグリルにダブルベーンと6本の水平バーの組み合わせがビジュアルのインパクトを高める同時に、ボンネットブレードと新しいブレーキ冷却ダクトが新鮮なイメージを与えている。また、サイドシルは彫刻的なフォルムに仕立てられ、DBX 707のダイナミズムを強調する。
フロントエンドと同様、リアエンドも印象的だ。ルーフウイングに新しいリップスポイラーを追加して、美的フォルムと空力機能の両方を同時に引き上げている。ツインリアディフューザーも大型化され、新しい大径4本出しエキゾーストシステムとの外観上のバランスをとっている。この新しいエキゾーストはシステム自体にも精妙なチューニングが施され、ユニークなサウンドを生み出す。また、新しいリアバンパーには一体型クオーターパネルベントを組み込んで、筋肉質なフォルムをさらに強調している。
一方、インテリアにもエクステリアのスポーティなデザインテーマは反映された。レザーとアルカンターラを組み合わせたを標準仕様とし、オプションでフルセミアニリンレザー仕様を設定する。この仕様にはアストンマーティンウイング刺繍、コントラストストライプ、シートバックパーフォレーションパターンなどを配している。
インテリアの仕様は、標準仕様の「Accelerate Sport」に加え、フルセミアニリンレザー仕様のインテリアを採用した「Comfort」と「Inspire Sport」がオプションで設定される。ヘッドレストにアストンマーティンウイング刺繍、シートバックにパーフォレーションパターンが施される。
なお、標準仕様ではスイッチ類にダーククローム仕上げが施され、トリムはピアノブラックウッドとなるが、オプションでスイッチ類をブライトクロームやカーボンファイバーに、トリムをカーボンファイバーやブロンズメタルメッシュ仕上げに変更することもできる。
シートはスポーツシートが標準（コンフォートシートは無償で選択可能）で、16ウェイ電動調整機能やフロント／リアヒーターも標準装備される。
また、DBX 707のエクスクルーシブなキャラクターをさらに強化し、より個性的な1台を製作したいユーザーのために、オーダーメイドによる究極のパーソナライゼーションサービス「Q by Aston Martin」も用意。独自のグラフィック、ティンテッドカーボン、ビスポーク素材などの幅広いオプションが提供される。
アストンマーティンのトビアス・ムアースCEOは、DBX 707の発表にあたり「DBXは、デビューした瞬間からアストンマーティンのダイナミクスやデザインの価値を具現化しつつ、すべてのSUVが同じ妥協を強いられなくてもよいという事実を証明しました。私たちは、DBX 707とともに限界を押し広げて、パフォーマンスと魅力の新基準を確立させるモデルを完成させました。最速、最強、最良のハンドリング、最高の人車一体感を提供するDBX 707は、アストンマーティンをパフォーマンスSUVセグメントの頂点へと押し上げるモデルです」とコメントしている。
DBX 707は、DBXラインナップのフラッグシップモデルとして登場。2022年第1四半期に生産を開始し、2022年第2四半期初頭から世界市場でデリバリーが開始される予定となっている。一足飛びのグレードアップぶりを、早く実体験してみたいものだ。
センターコンソールには走行モードのセレクターやインフォテインメントシステムのスイッチが並ぶ。
アストンマーティン DBX 707 主要諸元
●全長×全幅×全高：5039×1998×1680mm
●ホイールベース：3060mm
●車両重量：2245kg
●エンジン：V8DOHCターボ
●排気量：3982cc
●最高出力：520kW（707ps）／4500rpm
●最大トルク：900Nm／6000rpm
●トランスミッション：9速AT（湿式クラッチ）
●駆動方式：4WD
●EU総合燃費：7.0km／L
●タイヤサイズ：前285／40R22、後325／35R22
●0→100km/h加速：3.3秒
●最高速：310km／h
