レース参戦向けベース車両として各種装備の仕様を最適な設定に
スバル BRZの先代モデルは共同開発車であるトヨタ 86とともに、2013年から開催されていたワンメイクレースへの出場グレードも設定されていた。公道走行可能なナンバープレート付きの車両によるレースのため、アマチュアレーサーからプロフェッショナルまで多くの参加者を集める人気イベントとなっていた。両車とも2021年にフルモデルチェンジしてGR86／BRZとなったことから、2022年は新型車両でのワンメイクレース「トヨタ GAZOO レーシング GR86／BRZ カップ」が開催される。
2022年2月7日に、トヨタカスタマイジング&ディベロップメントはGR86のワンメイクレース用車両「カップカー ベーシック」を発売したが、今回のモデルはそのスバル BRZ版となる。
タイヤやホイールはレース参戦用にオーナーが交換することを前提に、ホイールはスチールのキャップレスとシンプルなものを標準装備する。
ロールケージや6点式シートベルト用アイボルト、空冷式のエンジンオイルクーラーなどを専用装備するとともに、レース参戦向けベース車両として、各種装備に使用を最適な設定としている。この車両はスバルが企画・販売し、同社のモータースポーツ統括会社であるスバルテクニカインターナショナル（STI）が専用装備を架装する。
■BRZ カップカー ベーシック 専用装備
●ロールケージ（6点式＋サイドバー付き）
●6点式シートベルト用アイボルト（運転席のみ）
●シートサイド＆カーテンシールドエアバック取り外し、キャンセラー装着
●フロアマット（ロールケージ専用）
●エンジンオイルクーラー（空冷式）
●リアデフ冷却フィン（フィン付きデフキャリア）
サイドバー付き6点式ロールケージを装着した室内。乗車定員は4名のまま。運転席シートはレギュレーションで交換可能なので、シート地はシンプルなファブリックを採用している。
ボディカラーは、写真のWRブルーパールのほかに、クリスタルホワイトパール、アイスシルバーメタリック、マグネタイトグレーメタリック、クリスタルブラックシリカ、イグニッションレッド、サファイアブルーパールの7色を設定。
トランスミッションは6速MTのみで、車両価格は333万8500円。ちなみに、GR86のカップカー ベーシックは333万4000円だ。なお、BRZカップカーベーシックは、GR86 カップカー ベーシックと同様に架装車両のため、持ち込み登録となる。販売計画は30台／年を想定するという。
2022年のトヨタ GAZOOレーシング GR86／BRZカップは、7月16日・17日の富士スピードウェイ開催を皮切りに全5大会が日本各地のサーキットで予定されている。詳細に関しては、トヨタ GAZOOレーシングのWebサイトを参照されたい。
■スバル BRZ カップカー ベーシック 主要諸元
●全長×全幅×全高：4265×1775×1300mm（アンテナ含む、ルーフ高は1270mm）
●ホイールベース：2575mm
●車両重量：1290kg
●エンジン：水平対抗4気筒 DOHC
●総排気量：2387cc
●最高出力：173kW（235ps）／7000rpm
●最大トルク：250Nm（25.5kgm）／3700rpm
●トランスミッション：6速MT
●駆動方式：FR
●燃料・タンク容量：プレミアム・50L
●タイヤサイズ：205／55R16
●車両価格（税込）：333万8500円
