日本のモータリゼーションとともに月刊モーターマガジンは発行を重ね、今号で800号を迎えた。その間、約67年。自動車業界は今、100年に1度という大変革期を迎えている。そこで、この特集では日本を代表するメーカーやインポーターのキーマンにインタビューし、近未来の展望やカーボンニュートラルへの取り組みなどを訊くことにした。訊き手:Motor Magazine編集長 千葉知充(Motor Magazine2022年3月号より)

最新モデルではすでにここまで次世代カーナビ化が進んでいる

MM ワクワクするお話ですね。ところで現時点の最新型となるサイバーナビ「AVIC-CQ912-DC」はどのようなことができるのでしょうか。

田原  ぜひ使っていただきたいのは、通信機能を活用したエンターテインメントの機能です。たとえばYouTubeはアプリを介さずそのまま視聴できます(走行中は音声のみ)。また、「レコーダーアクセス」といって自宅のレコーダーで録画した映像を、ストリーミングで鑑賞できる機能も搭載しています。さらに、ファイヤーTVスティックなどを接続して通信機能を最大限活用すれば、音楽はもちろんさまざまな映像コンテンツを大画面で楽しむことができます。

MM まさにテレビ感覚ですね。PA/SAの休憩でも活用することができます。

田原 あと先ほど申し上げた「スーパールート探索」です。通常は距離と時間で計算しますが、目的地に近づいたら渋滞だったということもよくあります。ならば、ひとつ先のインターチェンジにまで行って戻ったほうが距離は伸びますが実は目的地に早く到着することができるケースもあります。

画像: ネットワークスティックを使うことで、サイバーナビをWi-Fiスポットとして使うことも可能になる。

ネットワークスティックを使うことで、サイバーナビをWi-Fiスポットとして使うことも可能になる。

MM たとえば今後、電気自動車が増えてくると、充電スポットの利用状況がリアルタイムでわかると嬉しいですね。

田原 目的地周辺や駐車場の混み具合、充電スポットの利用状況など、そんな情報をサーバー経由で入手可能になる時代が来れば、それも可能になりますね。弊社単独での実現は難しいので、なんらかのアライアンスなどが前提になりますが。ただ、弊社ではそれを実現するアプリも併せて開発していきたいですね。

MM 将来的なカーナビゲーションの役割はどうなると考えていますか。

田原 単純な道案内だけでなく、目的地周辺や道中の情報をもっと詳しく知らせたり、エンターテインメント性も含めてよりドライブを楽しむ機構が盛り込まれると思います。現状ではクルマに乗ってから降りるまでが車載器の役割ですが、降りてからもスマートフォンがその情報を引き継ぐような、トータルソリューションの提供を考えていきたいと思います。(写真:井上雅行、パイオニア)

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