8ブランドから36モデルを、95のバリエーションで提供
2021年1月16日に革新的で持続可能なモビリティの未来を形作るために、モビリティテック企業として誕生したステランティス N.V.が、設立一周年を迎えてさらなる転換を進めようとしている。その中心に掲げられているのが、「持続可能なモビリティ・テクノロジー企業への転換」というコンセプトだ。
目下、世界各国で現地販売⼦会社の統合を⾏っており、ステランティス ジャパンの設⽴はその⼀環となる。新たに⽇本で設⽴されるステランティス ジャパン株式会社は本社を東京都港区三田に置き、引き続きポンタス・ヘグストロム氏が、統合された事業を代表取締役 兼 最高経営責任者(CEO)として率いる。
2つの販売子会社が統合したことにより、ステランティス ジャパンのディーラーネットワークは全国337拠点、107社のパートナー企業により運営される。
■ステランティス ジャパンが取り扱う8ブランド
●アバルト(Abarth)
●アルファロメオ(Alfa Romeo)
●シトロエン(Citroën)
●DS オートモビル(DS Automobiles)
●フィアット(Fiat)
●フィアット プロフェッショナル(Fiat Professional)
●ジープ(Jeep)
●プジョー(Peugeot)
この8つのブランドから、36のモデルを95のバリエーションで日本市場に展開している。このうち、電動車はPHEVが6モデルとBEVが4モデル、合計10モデルだ。
BEV、PHEVなど電動車ラインナップが一気に充実
一方で今回の発表とすでに計画が明らかにされているものも含めると、2022年内には新たにPHEVを7モデルとBEVを2モデル、ジープ/プジョー/シトロエン/フィアット/DSオートモビル/アルファロメオの各ブランドから導入することを表明。計19モデルの電動車ラインナップを揃えて、電動モビリティの分野でリーダーシップをとることを目指し、電動化の未来を力強く切り拓いていくという。
■今後、追加される予定の電動車
■PHEV
・ジープ グランドチェロキー
・ジープ ラングラー
・プジョー 308シリーズ
・シトロエン C5Xシリーズ
・DSオートモビル DS9シリーズ
・DSオートモビル DS4シリーズ
■BEV
・フィアット 500e
・フィアット 500eC
電動車以外にも、シトロエン ベルランゴの3列シートモデルやアバルト F595というスポーティな特別仕様車などの展開も2022年に予定されているというから気になるところ。
また、これまでFCAに属していたマセラティは、グループ傘下にはありつつも歴史ある高級ブランドとして「マセラティ・ジャパン」が独立した形で活動を進めていくとのこと。こちらも、さまざまな意味で新たな展開が期待できそうだ。
なお、ステランティス N.V. は、2022年3月1日に長期戦略計画を発表し、2030年には現在の2倍にあたる3000億ユーロ(約38兆2000億円)の売上高と、2倍の営業利益率を目指すという。2030年までに、BEVの販売台数は2030年までに世界で500万台に引き上げ、二酸化炭素の排出量を2021年比で半減する。そして、2038年までにはカーボンニュートラルを達成するという。
ステランティス N.V. およびステランティス ジャパンの動向は、今後も注目されていくことは間違いないだろう。