スズキのワゴンR スマイルは、2021年8月に発売されて以来、着実に人気を高めている。その人気の秘密を、実際のセールス動向を基に探ってみたい。

「ワゴンR」としては、女性オーナーの比率がかなり高い

さて、軽自動車のオーナーの男女比率は、一般的には男性4:女性6といわれている。いままでのワゴンRは、イメージどおりというべきか、ほぼ5:5だがわずかに男性が多いといった比率だった。だが、ワゴンR スマイルでは男性3:女性7と、かなり女性比率が高い。それも子育て世代ではない、パーソナルユースが圧倒的に多い。使用用途は、買い物や近所への外出、通勤・通学などが主となっている。

ワゴンR スマイルを選んだポイントは、まず2トーンを含めて12パターンのボディカラー、インパネやホイールカバーの色も3種類と、好みの色が選べること。また、老若男女だれが乗っても似合う親しみの持てるスタイルも評価が高い。そして、安全装備が充実していることも挙げられている。

だが、最大の決め手は「ワゴンRサイズのスライドドア車」であるということ。ほとんどの軽自動車は規格いっぱいの全長と全幅だから、大きさは変わらないのだが、ハイトワゴンのような車高の高いクルマは「大きくて運転しにくい」と感じるユーザー(とくに女性)が多いという。

ワゴンRより少しだけ車高は高いが、許容範囲にあり、しかも乗り降りしやすく、ちょっとした荷物も載せやすいスライドドアは、大きなアドバンテージなのだ。

画像: 楽に乗り降りできるスライドドアは、一度使ったら、もうやめられない?

楽に乗り降りできるスライドドアは、一度使ったら、もうやめられない?

そして、ユーザーの多くがスライドドア車で育った世代であることも大きい。もはや、クルマにスライドドアが当たり前と感じている人たちには、軽自動車であってもスライドドアが必需品となっている。

ワゴンタイプの軽自動車でスライドドア車は、ダイハツ ムーヴキャンバスのみだったが、このワゴンR スマイルの登場で、ムーヴキャンバスも改めて見直されるようになった。今後、他メーカーでも軽ワゴンタイプのスライドドア車が登場する可能性は、きわめて高いのではないだろうか。(文:Webモーターマガジン編集部 篠原政明/写真:井上雅行、スズキ)

画像: カーナビはオプションだが、快適装備は充実しており、コストパフォーマンスは高い。

カーナビはオプションだが、快適装備は充実しており、コストパフォーマンスは高い。

■スズキ ワゴンR スマイル ハイブリッドX 主要諸元

●全長×全幅×全高:3395×1475×1695mm
●ホイールベース:2460mm
●車両重量:870kg
●エンジン:直3 DOHC+モーター
●総排気量:657cc
●最高出力:36kW(49ps)/6500rpm
●最大トルク:58Nm(5.9kgm)/5000rpm
●トランスミッション:CVT
●駆動方式:横置きFF
●燃料・タンク容量:レギュラー・27L
●WLTCモード燃費:25.1km/L
●タイヤサイズ:155/65R14
●車両価格(税込):159万2800円

This article is a sponsored article by
''.