BMWはコンパクトFRスポーツモデルの伝統を守り、FRレイアウトのまま2シリーズクーペをフルモデルチェンジした。8年ぶりに登場した新型も、人とクルマの一体感を大切にした操作感と軽快なハンドリングを持つ。コーナーを駆け抜けるたびに、運転する楽しさを実感させてくれた。(Motor Magazine 2022年6月号より)

ややスパルタンな乗り心地はスポーツモデルらしさの証か

画像: 人間工学に基づきドライバーを中心に考えたインテリア。BMWライブコックピットは音声&タッチに対応。

人間工学に基づきドライバーを中心に考えたインテリア。BMWライブコックピットは音声&タッチに対応。

Mスポーツに設定されるショートストロークのサスペンションは、ロールを抑え、シャープなハンドリングに貢献している一方で、乗り心地は標準でもかなり硬めなセッティング。ドライブモードをスポーツに切り替えれば、より激しくなる。もともとボディのしっかり感も強いので、高速道路の継ぎ目や段差を超えると、クルマ全体で揺れを感じることになる。

自分の場合は2シリーズのハンドリングにトキメイていたのであまり気にならなかったが、ここまでのハードさを求めない人にはMスポーツではなく、ベースモデルの方がお勧めだろう。

全長4.5m、全幅1.8m弱という絶妙なボディサイズの2ドアクーペはいまや希少な存在。Cセグメントにおいては唯一のFRレイアウトを採用するモデルでもある。運転を楽しみたい人たちにとって、2シリーズクーペは魅力的なクルマだと改めて思った。(写真:井上雅行)

BMW 220iクーペ Mスポーツ 主要諸元

●全長×全幅×全高:4560×1825×1405mm
●ホイールベース:2740mm
●車両重量:1530kg
●エンジン:直4DOHCターボ
●総排気量:1998cc
●最高出力:135kW(184ps)/5000rpm
●最大トルク:300Nm/1350-4000rpm
●トランスミッション:8速AT
●駆動方式:FR
●燃料・タンク容量:プレミアム・52L
●WLTCモード燃費:13.3km/L
●タイヤサイズ:前225/45R18、後255/40R18
●車両価格(税込):550万円

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