デザインを手がけたのはニースのトヨタ ED2
コンパクトクルーザーEVは、2021年の12月にメガウェブでトヨタが一斉にお披露目した、EV(電気自動車)コンセプトカーの1台だ。デザインを手がけたのは、ニースのトヨタ ヨーロッパ デザイン開発センター(ED2)を拠点とするチーム。第一世代のランドクルーザーからインスパイアされたデザインをまとい、オフロード車ながらモーターで駆動する電気自動車として企画されている。
トヨタ デザインのシニアゼネラルマネージャーであるサイモン・ハンフリーズは、「私たちの電気自動車に関する研究は30年以上続いており、長い道のりを歩んできました。最初の電気自動車として、人々はライフスタイルを表現するゼロエミッション ビークルも望んでいます。そして、コンパクトクルーザーEVはそのトレンドの完璧な例なのです。」と語った。
トヨタ オフローダーのヘリテージに基づいてデザインされたコンパクトクルーザーEVは、アクティブなアウトドアレジャーを楽しむ若い都市居住者をターゲットユーザーとしている。彼らのライフスタイルを、さらにユニークで魅力的なものに演出しながら、どこにでも移動できる全輪駆動EVによって強力にサポートするカタチだ。
その頑丈でタフなエクステリアは、象徴的なオフローダーらしいシルエットやシンプルで力強いボディセクションなど、伝説的な第一世代のランドクルーザーから多くのスタイリングのデザインキューを取り入れている。
トヨタ グローバルデザインの評価はすべてで高い
コンセプトカーのカーデザイン アワードは、毎年開催されるミラノ デザインウイークと世界的に有名な「サローネ デル モービル」ミラノ家具見本市の間に、ミラノのADIデザインミュージアムで開催された式典でトヨタに贈られた。
このカーデザイン アワードは1984年にオート&デザイン誌の創設者兼編集長であるフルビオ・シンティによって設立され、生産車両、コンセプトカー、ブランドデザイン言語と全体的な一貫性の3つのカテゴリーに分類されている。そして、世界で最も権威のある自動車雑誌のいくつかを代表する11人の専門家からなる国際的な審査員によって選ばれる。
今回の審査委員長兼オート&デザイン誌の編集長であるシルバ・バルファルディ氏は、「今年のトヨタデザインは、すべての賞のカテゴリーでファイナリストに選ばれました。ブランドデザイン言語では、生産車用のアイゴクロス、そしてコンセプトカー部門ではコンパクトクルーザーEVが受賞しました。」と語った。
バルファルディ氏は、さらに「カーデザイン アワードはクルマではなく、プロジェクトのデザインチームの作者に割り当てられているため、今年はトヨタのグローバルデザインが高く評価されたといえるでしょう。」と続けた。
コンパクトクルーザーEVは、まだコンセプトカーであり、市販に関しては一切アナウンスされていない。だが世界的にデザインを評価されたとなれば、市販の可能性は高くなる。その登場を心待ちにしているファンも少なくないはず。今後に期待することにしよう。