さらに磨きがかけられた走行性能
2018年にレクサスの都会派コンパクトSUVとしてブランニューデビューしたレクサスUX。去る2022年5月13日にマイナーチェンジモデルが世界公開されたが、いよいよ日本での販売が開始された。
新たに生まれ変わったレクサスUXのポイントは、「上質ですっきりと奥深い走り味の深化」と「予防安全技術の機能拡充」、そして「最新のマルチメディアシステム採用の先進装備」だ。
「上質ですっきりと奥深い走り味の深化」には、人間でいうところの体幹の強化が重要となる。具体的にはサイドドアとバックドアの開口部周辺にスポット溶接打点を20点追加して、ボディ剛性の向上が図られている。そのうえでEPSやショックアブソーバーなどを調整しつつ、愛知県豊田市にある「下山テストコース」で走りを鍛えぬいたという。
「上質さ」と言う意味で静粛性の向上も図られた。その手段が、タイヤのトレッドパターン改良で、新開発の18インチランフラットタイヤを装着される。なおバージョンLでは乗り心地と静粛性の両立を図るため、ランフラットではなくノーマルタイヤへと変更されている。
走り味を楽しめるFスポーツには、パフォーマンスダンパーとAVS(アダプティブ バリアブル サスペンションシステム)が標準で設定される。パフォーマンスダンパーはハンドリング特性をよりシャープなものとし、AVSは応答性の良い減衰力切り替えによりウネリやオウトツの複合した路面でもフラットで快適な乗り心地を提供するという。この他にも、ステアリングギアにブレースを追加することで操縦応答性を向上させている。
先進安全技術は緊急操舵アシストなどの機能が充実
予防安全技術の機能拡充においては、「レクサス セーフティシステム+(Lexus Safety System+)」の機能拡充があげられる。
まずは、単眼カメラとミリ波レーダーの性能向上により「プリクラッシュセーフティ」の対応領域の拡大、昼間の自転車運転者や夜間の歩行者も検知可能になった。また交差点右折時の対向直進車や、右左折時に前方から来る横断歩行者の検知、ドライバーの操舵をきっかけにした緊急操舵支援などの機能が使えるようになった。
同一車線内中央を走行できるよう操舵支援する高度運転支援機能「レーントレーシング(LAT)」の車線認識技術にAIを活用、支援範囲の拡大も行われている。
高速道路をはじめとする自動車専用道路で、前走車と一定距離をとって加減速制御する「レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)」には、カーブの大きさに合わせてあらかじめ減速するカーブ速度抑制機能を追加。
「ドライバー異常時対応システム」の追加も行われた。これは、LTA制御中にドライバーの無操作状態や警告への無反応などの条件下で、ハザードやホーンにより車外へ異常を知らせつつ自車線内で減速停車することで、事故の低減・回避を支援するものだ。停車後は、ドア解錠やヘルプネット自動接続による救命要請も行い、早期のドライバー救命・救護に寄与する。
デジタルキーも使用できる。専用のスマートフォンアプリをインストールすることで、ドアの解錠/施錠やエンジンスタートなどが可能となる。また、スマートフォン間でのデジタルキーの受け渡しも可能だ。