「HONDA CELEBRATES 25 YEARS OF THE CIVIC TYPE R」と銘打って、ホンダ・ヨーロッパが、シビック タイプRの25周年アニバーサリーレポートを公開した。コンパクトスポーツの本場とも言える欧州でも、日本の元気なホットハッチが愛され続けている理由はどこにあるのか。前編は黎明の初代から、日欧で運命が分かれた3代目までを振り返る。
3代目:FN2 / FD2(2007-2011)タイプR – ふたつの道
3代目シビック タイプRは、欧州仕様と日本仕様が劇的に異なるという点で、ユニークな存在となった。欧州向けには、実績ある2Lエンジンを搭載するFN2ベースのハッチバックモデルをリリースしている。
一方で日本の顧客向けにはFD2のサルーンモデルが提供され、より強力なK20Aエンジン、ヘリカルLSD、強力なブレンボブレーキなどの追加アイテムによって、さらに密度の高いドライビングエクスペリエンスが提供された。
サルーンでは溶接の代わりに構造用接着剤を多用。シャーシとパネルの両方にアルミニウムを使用することで、軽量化が進められた。
■FN2(欧州仕様・日本導入モデル2009年式/ユーロ) 主要諸元
●全長×全幅×全高:4270×1785×1445mm●ホイールベース:2635mm●車両重量:1320kg●エンジン種類:直4 DOHC●排気量:1998cc●最高出力:148kW(201ps)/7800rpm●最大トルク:193Nm(19.7kgm)/5600rpm●トランスミッション:6速MT●タイヤ:225/40R15●車両価格:298万円(当時)
■FD2(日本仕様2009年式) 主要諸元
●全長×全幅×全高:4540×1770×1430mm●ホイールベース:2700mm●車両重量:1270kg●エンジン種類:K20A 直4DOHC i-VTEC●排気量:1998cc●最高出力:165kW(225ps)/8000rpm●最大トルク:215Nm(21.9kgm)/6100rpm●トランスミッション:6速MT●タイヤ:225/40R18●車両価格:283万5000円(当時)