カーリースにはデメリットの情報が多くありますが、実際は契約内容をよく理解できていないことが原因です。ここではカーリースがなぜ「やめとけ」と言われるのか、そしてカーリースのデメリットを回避する方法があるのか、詳しくお伝えします。
カーリースについて調べていると、「カーリース やめとけ」といった予測変換を目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
様々な情報によりカーリースの悪い面が紹介されて、購入のほうがお得と感じてしまう場合もあります。カーリースには細かいルール設定が契約内容に記載されており、そのルールから外れると金銭的に厄介な恐れが生じることも少なくありません。
しかし、カーリースは憧れの新車に乗れることや、毎月の費用が一定になるのでクルマを所有しても維持費の心配がなく、安心と言ったメリットもあります。
ここでは、カーリースがなぜ「やめとけ」と言われるのか、そしてやめる必要が本当にあるのか、さらに契約時における注意点についても、詳しく解説します。
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カーリースが「やめとけ」と言われる5つの理由
カーリースは、まとまった資金がなくても新車を所有できることから利用者が増えてきました。しかし、カーリースの利用を「やめとけ」という情報もあります。
その理由は様々ですが、以下の5つが特に多く目にする内容です。
- ①カーリースは利用料金が割高だから
- ②中途解約ができないから
- ③違約金が発生する場合があるから
- ④クルマは自分のものではないから
- ⑤走行距離に制限があるから
①カーリースは利用料金が割高だから
カーリースの利用は、新車購入より割高になるから「やめとけ」という方が多くいます。クルマは、車両本体価格と登録諸費用を支払えば自分のものになります。反してカーリースは、所有してからの経費も含めて月割り計算するため、総支払額が高くなります。
総支払額を比べると、購入よりカーリースのほうが高くなります。とはいえ購入の場合も、クルマを所有してから毎年支払う自動車税や保険料、車検、メンテナンス費用が掛かり、購入費用とは別途で支払っています。
しかしカーリースは、これらの諸費用を含めたプランが多いので、新車購入と比較するのであれば、購入後の経費もプラスして比較しなければ意味がありません。やめとけと言われるのは、購入費用に維持費が含まれるカーリースのシステムを理解していないことが理由と言えるでしょう。
②中途解約ができないから
カーリースは、基本的に中途解約ができません。仮に契約期間内に中途解約すると違約金が発生し、残りのリース料金を一括で支払う必要があります。
カーリースは、クルマをリース会社が購入して貸し出すシステムです。つまり、ユーザーが欲しいクルマを代わりに購入して貸し出しを行っているので、途中で解約されると損をしてしまいます。そのため、中途解約が禁止されているのです。
また、事故を起こして全損になると、契約続行が不可能と判断されて違約金が発生するというデメリットもあります。購入で所有するよりルールに縛られることから、ユーザーは息苦しい利用環境となり、やめとけと言われてしまうのです。
しかしリース契約には、1年ごとで細かく区切るプランがあります。事故が起きたときに安心して過ごせる任意保険もリース会社で用意しているので、必ずしもユーザーにとって不利とは言えないでしょう。
③違約金が発生する場合があるから
カーリースは、返却時にへこみや傷があると違約金が発生する場合があります。へこみや傷は返却時に査定され、査定基準によって違約金を請求されるため、この点を不満に思うユーザーがいるのも確かです。
また、基本的に借りたときと同じ状態での返却が原則なので、クルマに社外パーツを取り付けている場合も取り外さなければ違約金の対象になります。
多くのカーリースは残価を設定して貸し出しており、返却時に残価を下回る傷などがあると、違約金や清算金として請求されます。
ただし、残価を設定するプランがカーリースの全てではなく、残価設定がないカーリースプランもあります。つまり、選び方次第で違約金に関するデメリットを解消することが可能です。
④クルマは自分のものではないから
カーリースは、契約後に自分のクルマのように使用できるので、レンタカーやカーシェアリングとは大きく異なります。しかし借りていることには変わりがなく、必ず返却しなければならないことが利用者の後悔を生む要因の一つです。
カーリースは、好きなようにカスタムできないだけでなく、修理もリース会社が指定する工場にクルマを預ける必要があります。そのため、自分が所有するクルマと同じようにはクルマのメンテナンスやカスタムができないでしょう。
しかし最近のカーリースには、返却不要で最終的に自分のクルマになるプランもあるので、この点をデメリットと思うのは早計です。
⑤走行距離に制限があるから
カーリースには走行距離制限が設けられており、オーバーすると清算金が発生するのが一般的です。
走行距離制限は業者やプランによって様々ですが、1カ月ごとに精算する場合と1年ごとに精算する場合の2種類があります。また走行距離は、平均の年間走行距離1万kmを基準として定めている業者が多く、1カ月1000kmから1500km程度にしています。
精算方法における違いは、1年ごとのほうが1カ月ごとよりも、毎月の走行距離の調整がしやすく利用がし易いと言えます。
走行距離制限があると、利用頻度などが限定されるため利用しづらいと思う方もいますが、最近は走行距離制限がないカーリースもあります。
本当にやめるべき？カーリースのデメリットは回避できることを覚えよう
カーリースを「やめとけ」と言う方もいますが、その殆どはカーリースの特徴を理解すれば回避できるものばかりです。また、デメリットを上回るメリットもたくさんあります。
カーリースには向き不向きもあるので、どのような人に向いているのか、メリットと合わせて見ていきましょう。
カーリースのデメリットは契約内容により回避できる
カーリースの契約内容は、リース会社によって様々な種類が用意され、ユーザーが安心して便利に使えるよう定められています。よって契約内容を理解すれば、デメリットと言われる部分を回避した契約ができるでしょう。
例えば、以下のような契約内容にしてみることをおすすめします。
- A.ライフスタイルに合った支払方法を選択する
- B.原状回復が不要なカーリースを選ぶ
- C.もらえるプランを選ぶ
A.ライフスタイルに合った支払方法を選択する
カーリースの魅力は、毎月一定額支払うだけで新車を手に入れられることですが、支払額が生活費を圧迫するようでは、せっかくカーリースしても苦しいモノにしかなりません。
そこで、自分のライフスタイルに合った月額利用料で借りられるカーリースを探すと良いでしょう。カーリース会社では、クルマの種類で月額利用料が変わるほか、期間やオプションによっても月額利用料が変わるので、様々なプランから無理のない利用料金を選べます。
またカーリースには、様々な諸費用として税金や保険そしてメンテンスなども含まれるため、利便性が高いです。しかしガソリン代や駐車場代は含まれません。そこで、月額利用料金を決めるときには、毎月の燃料代と駐車場代を考慮に入れた料金設定にしましょう。
B.原状回復が不要なカーリースを選ぶ
カーリースは、返却時に原状回復が条件です。もし原状回復せずに返却すると、原状回復に要する費用が請求されることになるでしょう。そこで、原状回復が不要なプランを選ぶことをおすすめします。
カーリースには、原状回復が不要なプランとして、原状回復費用をカバーするメンテナンスプランを用意している業者があります。
原状回復費用をカバーするプランは、リース会社ごとで契約内容やメリットも異なりますが、基本的に車種によって追加費用が異なります。なかには、返却時の原状回復だけでなく、使用中のメンテナンスをカバーするプランもあります。
このほか、カーリースは残価設定が一般的ですが、残価設定がないプランを選ぶと原状回復の心配がありません。
C.もらえるプランを選ぶ
カーリースは契約満了後は返却が基本ですが、なかにはもらえるプランを用意している業者も多数あります。もらえるプランを選ぶことで、ローンで購入したときと同じように最終的に自分のクルマになるので、クルマのカスタムも自由自在です。
もらえるプランには、様々な名称が業者ごとで使用されています。追加料金を支払ってもらえるプランや、残価を設定せずに最後にもらうプランがあります。
もらえるプランと残価を設定しないプランは、どちらも契約満了後にクルマをもらえますが、月額利用料金に差が出る場合があります。カーリース会社ごとに、契約年数から総支払額を計算して検討すると良いでしょう。
デメリットを上回るメリットもたくさんある
また、カーリースにはメリットも数多くあります。上手に使いこなせば、デメリットなど影をひそめてしまうでしょう。
デメリットと感じる多くの方は、料金と契約ルールに不安を感じますが、それらはカーリースの利用方法を考えると逆にメリットになるところもカーリースの特徴です。契約内容を理解すれば、カーリースには数多くのメリットがあることに気が付くでしょう。
A.初期費用が少なく、ワンランク上のクルマに乗ることも可能
カーリースは、初期費用が殆ど掛からず購入と同じように好きなクルマを利用できるシステムです。まとまった資金を一括で支払うより、毎月の支払額を一定にしたほうがストレスを感じない方には、うってつけのサービスと言えるでしょう。
また、購入するよりもワンランク上のクルマへのハードルが低いことが、カーリースのメリットの一つです。
憧れのクルマを手に入れるには、現実的な予算から数百万円を加算しなければ買えないというケースは多いでしょう。こうしたクルマが月々数万円で乗れる可能性があるのです。
毎月の利用料金は、車両本体価格やオプションそして利用年数によって変わるので、それを許容できることが前提となりますが、数百万円の資金を用意するよりはずっとハードルが低いでしょう。
例えば、購入するならミドルグレードで諦めるしかないような場合も、カーリースなら上級グレードも夢ではありません。
このほか輸入車を扱うカーリースも存在するので、憧れの高級輸入車を手に入れることもカーリースなら可能です。
B.保険やメンテナンスなどクルマのサポート体制が万全
クルマを所有すると、任意保険やメンテンスなどの様々な悩みが生じます。カーリースなら、リース会社で全て請け負うので何も心配する必要がありません。
クルマを所有すると、所有後のクルマの維持を考える必要があります。一般的に購入後のメンテナンスなどは、自分で探さなければなりません。もちろん、購入した店舗に依頼するのが一般的ですが、それは任意に自分で決めていることで、販売店がサポート体制についてレクチャーするわけではありません。
また購入の場合、クルマの維持に関することは全て窓口が異なります。保険なら保険代理店、整備は整備工場、道路上で故障したらロードサービスといったように、それぞれの業者に自分で依頼が必要です。
しかしカーリースなら、どんなことでもカーリース会社に報告するだけで全て解決します。しかもクルマのことで不安や聞きたいことがあれば、気軽に問い合わせることで答えてもらえるサポートサービスを完備している業者もあります。このように、カーリースの利用は購入に比べてクルマのことがわからない人にはかなり良いサービスです。
C.クルマの維持費が毎月一定になるので不意な出費がない
クルマを所有すると、燃料代や駐車場代以外に、保険や税金そして車検といったまとまった費用が掛かります。これらの費用は、個別で払うとかなりの痛手ですが、カーリースは月額利用料に含まれるので、余計な出費もなく安心です。
クルマを所有すると、定期メンテナンスのほかに突発的な整備が必要になる恐れもあることから、ある程度資金に余裕がないとクルマの所有は心配です。クルマは非常に高額な商品ですが、故障すると修理費用が高額になる場合も多いので、クルマの所有の一つのネックになっています。
このほか年に1回の自動車税や2年に1回の車検は、クルマのオーナーにとって頭の痛い事柄です。特に車検は10万円以上の出費になるため、現金でクルマを購入しようがローンで購入しようが、車検はそのときに一括払いしなければなりません。
このように、クルマは所有してから様々な費用が掛かる商品なので、カーリースのように突発的な出費がないシステムは、かなり大きなメリットと言えるでしょう。
D.新しいクルマに乗り続けられる
カーリースは、いつか返却するシステムですが、返却時に新たにカーリース契約を結び直すと、その時点の新型車に乗り続けられるでしょう。つまり、カーリースは常に最新のクルマに乗り継ぐことが可能です。
クルマを長く使用していると、いつかは乗り替えの時期がやってきます。購入している場合は、買取業者や下取りといった方法でクルマを処分して次のクルマを手に入れますが、新しいクルマを購入するためには、まとまった資金が必要です。
そのため、次に乗り替えを考えていても、資金に余裕がなければ欲しいクルマを諦める必要があります。特に、ライフスタイルが変化するときと乗り替え時期が重なると、クルマの買い替えはかなり厳しくなるでしょう。
その反面、カーリースはライフスタイルの変化に合わせた契約期間で利用できる利点があります。契約満了すれば、好きなクルマに契約を変更して常に新しいクルマに乗り続けられます。
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カーリースが向いている人
カーリースは、以下のような方に向いています。
- 資金はないけど新車に乗りたい方
- クルマの費用を「見える化」して一定にしたい方
- 憧れのクルマに乗りたい方
- メンテナンスなどクルマの面倒なことは全て任せたい方
- 定期的にクルマを新しくしたい方
これらの中の一つでも当てはまったら、カーリースを利用するメリットは大きいでしょう。
→【関連記事】カーリースに向いている人や得する人の特徴は？ 8つの特徴を紹介！
カーリース契約で失敗しないための注意点
カーリースでの失敗談もありますが、その多くは初歩的なミスがほとんどです。カーリース会社との契約を急がなければ回避できる場合も多く、特に以下の3つに注意すれば失敗することはないでしょう。
- ①契約プランをよく確認する
- ②契約年数を確認する
- ③必要なオプションに加入する
①契約プランをよく確認する
カーリースの失敗で多いのが、契約内容の確認不足です。サインしてからでは遅いので、契約書をよく読んで、わからないことは事前にスタッフに聞いて納得してから契約するようにしましょう。
どのカーリース業者も豊富なプランを用意しているので、選んだプランが自分に合っているのか多角的に確認することが必要です。契約年数、毎月の支払額だけでなく、どんなサービスが付帯しているのか、やってはならない注意事項なども確認しましょう。
カーリース契約で特に基本的な確認事項は、残価の有無や契約期間、そして追加費用についてです。これらの項目をよく確認するだけで、自分に合ったプランなのかある程度のことが判断できるでしょう。
毎月の支払額に含まれる費用の確認
意外と見落としがちなのが、月額費用に含まれる内容です。契約前に、どのような費用が含まれているか確認しましょう。月額費用に含まれるサービス内容が増えるほど毎月の支払額は高くなるので、必要なプランの厳選をおすすめします。
カーリースは、車両本体価格に加えて登録時の諸費用や税金関係、そして自賠責保険が含まれていることが殆どです。そこにオプションを利用してユーザ―が必要と感じる経費を加えていきます。
一般的に、カーリースの月額利用料金にメンテンス費用や任意保険が含まれていない場合が多いので、クルマの維持に関する費用を全てと考えるなら、多くの費用を支払う必要が出てきます。ただしメンテナンス費用など、内容に幅があるものについてはプラン料金にも幅がありますから、事前にプランをチェックすると安心です。
基本料金があって、そこにオプションを付け加えてプランを完成させる方法が殆どなので、月額利用料金に含まれる費用とプラン内容を確認して、本当に必要なプラン設計にすると良いでしょう。
②契約年数を確認する
契約年数は、契約する年数で月額利用料金が変わるので、最初に確認する項目ですが、カーリースは1年以上の長期契約が殆どです。
カーリースの契約年数の多くは3年、5年、7年が主流です。この年数は車検時を考慮した契約年数で、初回は3年で車検があり以後2年ごとに車検があるため、このような契約年数が多くなっています。
しかしライフスタイルによっては、3年より短い契約でなければ、契約途中に解約になる恐れがある方もいるでしょう。その場合は1年契約のカーリースを選ぶのも一つの方法です。ただし、全てのカーリース会社は契約年数が異なるので、事前に確認するようにしましょう。
もちろん毎月の支払額を抑えるには、長く契約するほうが抑えられます。そのため、長期契約として11年といった長いタイプもあるので、自分のライフスタイルに合わせて契約期間を選ぶようにしましょう。
③必要なオプションに加入する
カーリースは、好きなクルマとグレードから選べるので購入と殆ど変わりません。また新車オプションも用意されているので、契約前にクルマに必要なオプションを選ぶようにしましょう。
殆どのカーリースでは、新車で用意されるメーカーオプションやディーラーオプションも装備可能です。またカーリース業者によっては、人気のオプションをセットにして設定している場合もあります。
ただしオプションを装備すると車両価格が高くなるので、月額利用料金も上がることを理解しなければなりません。また、オプションを取り付けた状態でリース契約するので、返却時にオプションを外すことは禁じられています。なお、メーカーオプションでも途中で装着することを禁止している場合があります。
そこで、カーリースを契約する前には、本当に欲しいオプションをピックアップして、どの程度の月額利用料金になるのかシミュレーションしてみることをおすすめします。
長期間に渡り毎月支払う費用なので、無理のないオプション設定が失敗しないコツです。欲しいオプションだったとしても、本当に必要なのかよく吟味してから決めましょう。
まとめ
カーリースを「やめとけ」と言う理由の殆どは、デメリットの部分を最初に理解していなかったことが原因です。しかし、デメリットを回避できるようにプランで工夫されているのもカーリースの特徴です。
カーリースの特徴を理解すれば、デメリットはメリットに代わり、失敗したと思うことはありません。自分のライフスタイルに合ったプランなのか、そして支払額に無理はないのか、最初の契約時によく確認すると失敗なくカーリースを利用できるでしょう。
