カーリースで後悔してしまう場合は？失敗しないための注意点と上手な利用方法について

カーリースは初期費用の必要がなく、毎月一定の料金を支払うだけで利用できるサービスです。しかもメンテナンスや保険等の維持費が含まれることも魅力の一つでしょう。しかし契約内容を理解していないと、「こんなはずではなかった」と後悔するケースもあります。ここでは典型的な後悔の理由と、それを回避する方法についてお伝えします。

カーリースは、まとまった資金を用意できない場合には大変便利なサービスです。月々数万円〜の費用で自分のクルマを所持できるので、魅力に感じる方も多いでしょう。

しかし残念ながら、利用後に後悔してしまう場合もあります。

一例を挙げると、「契約満了時の精算金について理解が浅く、予想外の費用が請求された」「いつもより長距離を走行したら超過料金を請求された」などです。

このほかにも様々なパターンがありますが、いずれも契約内容を確認していれば避けられることがほとんどです。

ここでは、カーリースで後悔する主な理由と、それを回避する方法について詳しくお伝えします。

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カーリースで後悔する主な場合6つ

カーリースは月額数万円〜で自分のクルマを所持できる便利なサービスですが、契約内容等を理解していないと後悔してしまうこともあります。

具体的には、以下のようなケースから後悔につながることが多いようです。

①走行距離制限が不便に感じた

クルマを手に入れたら、様々な場所に出かけたいと思うでしょう。クルマで遠出をするほど走行距離が伸びるのは当たり前ですが、カーリースには走行距離制限が設けられていることがあるので、走行距離を気にしながら使用する必要があります。

走行距離制限はカーリース会社によって様々ですが、おおよそ1カ月1000km～1500kmと制限している場合が多いです。これは1年間の平均的な走行距離が1万kmなので、そのあたりを参考に走行距離制限が決められています。

1カ月1000km～1500kmも走行できるなら多いようにも見えますが、使い方によっては短いと感じる方もいます。例えば毎日通勤に利用する方で、往復の道程が30kmとします。1カ月の出勤日数が25日の場合、750km通勤で使用しています。

そして休日に200km程度の遠出を3回もすれば600kmになり、トータルで1350kmとなってしまいます。もちろん1500kmの距離制限であれば問題ありませんが、1000kmの距離制限ではオーバーしています。もっと利用する方は、確実にこれだけの走行距離制限では足りないと感じるでしょう。

また注意しなければいけないのは、超過距離に応じて精算があることです。この清算金はそれぞれのカーリース会社で決められていますが、1kmあたり3円～10円で計算する会社が多いでしょう。

②中途解約したくなったけど違約金がネックになった

カーリースには、原則契約途中で解約ができないデメリットがあります。

正確に言うと絶対できないのではなく、違約金を支払うことでカーリースを終了させることが可能です。ただし、この違約金が利用月数に応じて支払うのでかなり高額になる場合があります。

違約金の内訳は、残りのリース料の一括支払いと事務手数料、そこに損害金が加算されることが多いでしょう。

カーリースで違約金が発生する理由は、リース料が車両本体価格と税金や保険料、そして金利などを上乗せして月数で割って算出しているからです。つまり、クルマの購入費用をリース会社が立て替えていることと、毎月のリース料が契約期間をもとに決められており、中途解約されるとリース会社が損するため違約金を設けています。

③返却時の追加精算が高額になった

カーリースで後悔する多くは、契約満了時に追加精算が発生することでしょう。ユーザーが毎月キチンと定額料金を支払っていても、最後に別途請求が発生する場合があり、納得できないと感じる方もいます。

追加精算は、基本的に返却時のクルマの状態を査定して算出します。マイナスになることで特に多いのがクルマの傷や汚れによる減点です。

カーリースは、事前に残価を設定して安くクルマを手に入れる仕組みです。この残価は、返却時のクルマの価値を想定して設定しますが、予想の価値を下回ると差額が請求されてしまいます。

特に傷が高額な追加精算になりやすいですが、車内の汚れや臭いも数万円の精算を求められることが多く、普通に使っていたつもりでも高額な追加精算が発生することもあるでしょう。

④月額設定を間違え、支払いが苦しかった

カーリースのメリットは、毎月一定額を支払うことで使い続けられることです。しかも使用中のメンテナンスや税金、保険料なども含まれており不意な出費もなく便利ですが、支払い能力以上の契約をすると、生活が圧迫されて後悔します。

クルマを所有する上で様々な経費が発生しますが、その多くはカーリースの月額利用料金に含まれます。しかし、ガソリン代や駐車場代はカーリースには含まれません。特にガソリン代は流動性の費用なので、使うほど支払う費用が高くなり生活を圧迫します。

そのため、毎月の生活費の余力分を全て月額利用料金に当ててしまうと生活が苦しくなる場合があります。また、普段の生活がギリギリなのに月額利用料金を捻出すると厳しくなるので、ライフスタイルに合わせたプラン設計をしないと支払いが困難になるでしょう。

⑤買ったほうが安かったと感じた

カーリースは、残価を設定するのでクルマの価格は新車価格より安くなるように見えますが、実際の月額利用料金に税金や保険、車検代などの経費が含まれているので、総支払額を比べると買ったほうが安いと感じることがあります。また、長く契約するほど金利も上乗せされているので支払額が高くなるでしょう。

しかし、カーリースと購入の違いは、支払費用に経費が含まれるか否かですので、実際の総支払額は殆ど変わりません。購入する場合も、自分で税金、保険、車検といった経費は支払うことになります。

とはいえ、カーリースでは契約満了時に返却が必要です。つまり、購入は支払いが終わってもクルマは手元に残りますが、カーリースは支払いが終わるとクルマを返却しなければならず、これに不満を持つユーザーも一定数いるようです。

⑥整備やカスタムを自由にできない点が不便だった

クルマを手に入れたら、自分好みにドレスアップやカスタムしたい方も多いでしょう。また、馴染みの整備工場でクルマの整備を依頼したいと考えている方も少なくありません。しかし、カーリースは整備やカスタムを自由にできないため、不便に感じる方がいます。

カーリースは、自分のクルマのように利用できますが、基本は借りているクルマなので、クルマに手を加える場合は必ず所有者であるカーリースの許可が必要です。ただし必ずしもOKが出るわけではありません。

カスタムの場合はクルマに加工を必要とせず、原状回復が可能であれば認められる場合もあります。しかしエアロパーツなどのドレスアップパーツは、ボディに穴を開ける必要があるので認められません。

整備工場を選ぶ場合は、カーリース会社の指定工場で整備する必要があり、馴染みの整備工場でメンテナンスできないので、整備工場に不満を持つ方もいます。

カーリースで後悔しないための注意点

カーリースの利用で後悔する方がいますが、その理由はカーリース独特のルールがわかっていないことが原因です。そこで、以下の3つを理解すれば後悔せずにカーリースを利用できます。

①契約内容をしっかり確認（月額料金だけで契約しない）

カーリースは購入と異なるルールが決められているので、必ず契約内容をしっかり確認しましょう。特に必要なことは、月額料金に何が含まれているか確認することです。

カーリースは新車を安く手に入れられ、しかも毎月定額を支払うだけでクルマを所持できます。その定額料金も様々で車格によって価格が変わり、同じ車種でも非常に安い月額利用料金の場合は、サービスが付帯していないことがあります。

基本的にカーリースでは、車両本体価格と登録諸費用、自賠責保険、自動車税が月額に含まれます。これだけの場合は、かなり安い月額利用料金になりますが、メンテナンス費用や任意保険が含まれないことが多いでしょう。

安さに目がくらむと、サービスで賄えない不意な出費が発生する恐れもあるので、月額利用料金だけで契約するのではなく、どのようなサービスが含まれるか確認しましょう。

特に契約内容で確認が必要なことは、以下の項目です。

契約月数と月額利用料金が間違っていないか確認しましょう。特に契約月数を間違えると、満期が異なり生活に影響を与えるので注意が必要です。

クルマは、必ずメンテナンスをしなければ故障の原因になります。メンテナンス項目が、自分の必要とする項目なのか確認しましょう。多くのカーリースでは、フルでメンテナンスするパックと、最低限必要なメンテナンスをパックにした2種類を用意しているので、内容は細かく確認しましょう。

クルマには強制保険と言われる自賠責保険に加入していますが、それだけでは補償内容が足りないため、任意保険への加入をおすすめします。特に事故でクルマが壊れた場合の修理費用は車両保険が必要なので、任意保険の内容も確認しましょう。

月々の走行距離制限数を確認しましょう。カーリース会社によっては走行距離制限を変更できる場合もあるので、聞いてみることをおすすめします。

残価設定には、オープンエンド方式とクローズドエンド方式があるので、どちらで契約しているか、そして自分のニーズに合っているか確認しましょう。

②契約期間が自分に合っているか確認

契約期間は、3年、5年、7年が多いので、自分のライフスタイルに合った契約期間なのか確認しましょう。

転勤が多い方は、1年ごとでの引っ越しもありえます。そういった場合でも1年契約のカーリースもあるので、中途解約の危険は回避できるでしょう。

また契約期間が長くなると、月額利用料金を抑えてグレードが良いクルマにも乗れます。しかし契約期間が切れるまで乗り続けられるのか自問自答しないと、途中でそのクルマに飽きてしまった場合でも途中解約できないので注意しましょう。

③返却時の取り決めについて確認

カーリースは契約満了で返却が基本ですが、返却時には追加費用が掛かることもあります。また、次のクルマが間に合わなかったり、契約延長がスムーズにできない場合もあるので、返却時の取り決めについて確認しましょう。

カーリースは残価設定されていることが多く、契約方式によって残価精算が必要です。また、クルマの状態が残価を下回るほどひどい場合は、原状回復を求められます。もし対応できない場合は原状回復費用を請求されます。

カーリースから契約満了の案内は届きますが、次に乗るクルマの手配もあるので、案内に頼るだけでは間に合わないこともあります。契約更新には余裕を持った手続きが必要となるため、返却時に乗り替えや契約延長を希望する場合は、そのことについても確認しておきましょう。

カーリースは残価設定を設けていますが、契約方式によって残価設定が異なり、オープンエンド方式とクローズドエンド方式の2つがあります。

オープンエンド方式とは、残価設定をユーザーに公開する方法で、残価を高くすることで月額利用料金が安くなっています。しかし返却時にクルマを査定して予定残価を下回ると、精算が発生します。

クローズドエンド方式は、残価を公開しません。しかも返却時に実際の残価も公開しないので、返却時にユーザーが差額を知ることはないので基本的に精算はありません。しかし、残価精算をしなくても良い代わりに、月額利用料金が高く設定されます。

カーリースの返却時にリスクが少ないのは、残価精算がないクローズドエンド方式ですが、月額利用料金が安いのはオープンエンド方式です。どちらが自分に合った契約形式なのか確認すると良いでしょう。

カーリースを選んでも後悔しない人（向いている人）の特徴

カーリースは全ての方に向いているわけではなく、選ばないほうが良い方もいるでしょう。後悔しないためには以下の特徴を理解する必要があります。

①カーリースを選んでも後悔しない人の特徴

カーリースは、主に以下のような方に向いているサービスです。これらのニーズを満たせるのであれば、後悔する要素よりもメリットのほうが上回るでしょう。

クルマの購入は、まとまった資金が必要ですが、カーリースなら毎月一定の金額を支払うだけでクルマを所持できます。さらに維持費も月額利用料金に含まれるので、できるだけクルマに関する費用を一元化したい方に向いています。

毎月の支払いを一定にする方法にはカーローンがありますが、カーローンは購入費用の全部または一部を分割払いにする方法なので、所有後の経費は含まれません。

しかしカーリースなら、税金や保険料そして車検費用やメンテナンスまで月額に含められるため、クルマの経費はガソリン代と駐車場代を考えるだけで済みます。

クルマは、所有してからも様々な維持が必要です。特に毎年の自動車税納付や任意保険、そして2年に1度の車検は、オーナーにとって金銭的だけでなく気苦労も多くなります。

カーリースは、クルマの維持に関することは全てカーリース会社で行うので、オーナーが手続きする必要はありません。つまりカーリースにしたらクルマに乗っているだけで、特に維持するための苦労がありません。

クルマの維持で大変なことは、メンテナンスが発生することでしょう。車検もそうですが、その合間に定期交換部品が発生したり、突発的な故障に見舞われることも少なくありません。これらは購入するとオーナーが自ら手配する必要がありますが、カーリースならリース会社に連絡するだけで済みます。

クルマの乗り替えは、今乗っているクルマの処分を考え、次のクルマを購入するための交渉も必要です。それがカーリースなら、今まで乗っていたクルマは返却するだけ。次に乗るクルマも返却時に合わせて契約すれば乗り替えをスムーズにできます。

購入した場合、不要になったクルマを少しでも高く売るために買取業者で査定比較するなど、かなりの労力が必要です。また、次に購入するクルマを見積もり比較して値引き交渉もしなければならず、乗り替えには多大な時間の浪費が伴うでしょう。

しかしカーリースなら、返却予定日に間に合うよう、次のクルマをネット上で選んで契約するだけです。また、今乗っているリース車をそのまま乗り続けたい場合は、延長も気軽にできるので、カーリースでクルマを乗り替えるのはとても簡単です。

クルマを長く使用していると劣化も目立つようになり、新しいクルマへの乗り替えを考えるでしょう。しかし購入するには資金の都合もあるため、必ずしも最新のクルマを手に入れられるとは限りません。その反面、カーリースなら好きなクルマに乗り替えられるので、最新のクルマに乗り続けることも可能です。

カーリースは、新車を購入するより安く手に入りますが、その秘密は残価設定があるからです。残価設定は、本来のクルマの価格より安くなるので、購入では難しいワンランク上のクルマを選ぶことも可能です。

カーリースに用意される契約年数を上手に利用すれば、モデルチェンジサイクルで上手く乗り替えができるので、常に新型車に乗ることもできます。

クルマは、ガソリンスタンドで燃料を入れて走らせることしかできないと言う方もいるでしょう。そういったクルマに詳しくない方でも、どんな些細なトラブルでも対応できるプランを用意しているのがカーリースです。

最近のクルマは故障が殆どありませんが、それでも100％故障しないわけではありません。機械であるクルマには突発的な故障が発生するリスクがあります。そのような場合でもカーリースならカスタマーサービスが充実しているので安心です。

また、定期的に交換する部品もありますが、オイル交換やウォッシャー液補充、ワイパーゴムの交換といった部品は、オーナーが自分で店舗を選んで交換依頼しなければなりません。また部品のチョイスは自分で行う必要もあるでしょう。しかしカーリースは、これらの定期交換部品も全てお任せできるので、オーナーの手を煩わせることはありません。

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②カーリースではなく中古車購入のほうが良い人の特徴

カーリースは多くの方におすすめできるサービスですが、なかには向いていない方もいます。主に以下の4つの特徴に当てはまる方は、カーリースより中古車購入のほうが良いでしょう。

カーリースは借りるサービスであり、返却が基本となるため利用には制約があります。そこで、好きなようにクルマを利用したいなら中古車購入が良いでしょう。

カーリースには、カスタムが自由にできて走行距離制限がない「もらえるプラン」などもあります。しかし契約できるクルマに制限がある場合や、残価設定がないので車両代金は全額支払うことになります。つまり「もらえるプラン」は、月額利用料金に手数料を上乗せした割高なシステムです。

このほか、契約期間中に支払いが困難になっても中途解約ができません。しかも解約を申し出ると高額の違約金が発生します。その反面、中古車購入ならローンを使用していても買取業者で買取が可能なので、いつでもクルマを手放せます。

免許を取得して間もない場合や、実質的にクルマに乗っていないペーパードライバーの方は、運転に自信がないことが殆どです。そこで、最初にクルマを所有するなら、傷が付いても後悔しない中古車の購入がおすすめです。

クルマの運転は車両間隔が重要なので、運転に慣れていないと狭い路地などでクルマを擦ってしまう恐れがあるでしょう。もしカーリースでクルマを擦ってしまうと、どんなに小さい傷でもカーリースに報告して修理する必要があります。

中古車購入なら自分のクルマなので、自分の責任において修理するかを決められますし、面倒な手続きをする必要もありません。また、古い中古車を選んでおけば些細な傷が付いても諦めやすいので、運転に自信がない方には中古車購入が向いています。

世の中には様々な仕事があり、生活環境を頻繁に変えなければならない方もいます。ライフスタイルの変化はクルマの所有を難しくする場合も多いので、引っ越しなどがいつ起きるかわからないような方は、中古車購入が向いています。

カーリースは、一旦契約すると契約満了まで解約できません。つまり、契約中にクルマの所有が難しくなっても簡単に契約を止められません。

そこで、クルマをいつでも手放せる中古車であれば問題ないでしょう。しかも中古車であれば新車と異なり、納車も最短1週間程度でできる場合もあるので、ライフスタイルの変化が激しい方は中古車購入が向いています。

クルマは、新型車だけでなく旧型車も人気があります。特に最近ではネオクラッシックカーと呼ばれる平成初期のクルマが人気です。そういった旧車を手に入れるには中古車で選ぶ以外ありません。

カーリースでも中古車を扱うリースもありますが、せいぜい古くても10年程度なので、20年以上前のクルマを探す方にカーリースは向いていません。また中古カーリースは、それほど市場に多くないので、欲しいクルマを見つけるのに苦労する可能性もあるでしょう。

まとめ

カーリースを利用して後悔したと言う方もいますが、その殆どは契約内容の理解不足が原因です。

カーリースは、自分のクルマのように利用できる便利なサービスですが、借りていることに変わりなく、いずれ返却するための様々なルールが用意されています。このルールは、それぞれのユーザーのニーズに合うよう用意されているので、契約内容を確認して選ぶと後悔しなくて済むでしょう。

ただし、カーリースは全ての方に向いているサービスとは言えないので、自分が向いているかどうか、サービス内容から見極めるようにしましょう。

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