クルマは長く乗れば乗るほど見えてくるものがある。これまでMotor Magazine誌で掲載した長期レポート車ジープ コンパスを紹介していこう。今回はウインタードライブのメッカ、女神湖へ取材に出かけたので道中の雪道を含めたレポートをしよう。(Motor Magazine 2022年4月号より)

MMコンパス号で女神湖イベントに参加

画像: 圧雪が残っていた女神湖周辺の脇道を気持ちよく走破する。

圧雪が残っていた女神湖周辺の脇道を気持ちよく走破する。

長野県の女神湖と言えば、ウインタードライブのメッカと言える場所。凍結した湖面に特設されたコースを走行することで、クルマのさまざまな挙動を安全に実感することができるので、多くのドライビングレッスンやウインターイベントに活用されている貴重な存在である。

今シーズンはコンディションにも恵まれて、多くのイベントがそこで開催されて盛況なのだが、MMコンパス号と担当者もそのイベントのひとつに参加するべく、ドライブに出かけてきた。

東京・新橋から女神湖まで、途中で若手スタッフをピックアップしたので往復約500km。早朝に出発して、現地での取材を終えた後、夕方遅めに新橋へ帰着という走行メニューだったが、これぐらいのスケジュールはよくある。

普通さが好ましい2.4Lエンジン

画像: 2月上旬に東京近郊で見舞われた降雪。思いの外の大雪となって、一時は吹雪となって視界も遮られた。

2月上旬に東京近郊で見舞われた降雪。思いの外の大雪となって、一時は吹雪となって視界も遮られた。

こうした長めのドライブを行う際に感じるコンパスの美点は、素直な反応を見せてくれるエンジンだ。マルチエア機構を採用する自然吸気2.4L 直列4気筒エンジンは、格別に静かなわけでもなく、驚くほど力強いというわけでもない。気持ちの良いレスポンスを示してくれる、ちょっといい感じという印象の素直なエンジンなのだが、その一種の普通さが好ましい。

組み合わされる9速ATのセッティングにはいつも疑問を覚えるが(普通に走行しているとまず9速には入らない)、それでも変速タイミングは身体でしっかり覚えているので、いまではシフトレバーのマニュアル操作でほぼ自在に扱うことができる(パドルシフトは未設定)。

今回は幸い、ほとんどの区間で路面状況はドライだったので、山間のワインディングロードではスタッドレスタイヤであることを念頭に置きつつ、マニュアルシフトを駆使しながらアップダウンをクリアしていった。なおその時、4WDロックのスイッチはオンにした状態で走行した。要は、ただダラダラと走行していたのではなく、適度な緊張感とともに運転に集中することができたということであり、日帰りドライブを安全に敢行することができたのである。

その他では、エンジンオイルのメンテナンスを実施。オイル交換の効果で、エンジンのスムーズさと静粛性が格段にアップした。

■第7回/2022年1月25日~2月21日(7カ月目)のデータ
・オドメーター:13569km
・走行距離:1551km
・給油量:142.3L
・実燃費:10.9km/L

■ジープ コンパス リミテッド主要諸元

●全長×全幅×全高:4420×1810×1640mm
●ホイールベース:2635mm
●車両重量:1600kg
●エンジン:直4 SOHCマルチエア
●総排気量:2359cc
●最高出力:129kW(175ps)/6400rpm
●最大トルク:229Nm/1700-3900rpm
●トランスミッション:9速AT
●駆動方式:AWD
●燃料・タンク容量:レギュラー・60L
●WLTCモード燃費:11.5km/L
●タイヤサイズ:225/55R18
●車両価格(税込):509万円(当時)

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