ランボルギーニのベストセラーモデルである「ウルス」に新しいモデルが追加された。パフォーマンスを意味する「ペルフォルマンテ」とネーミングされたこのハイパフォーマンスSUVは、そのエレガンスさはそのままに、カーボンファイバー素材を多く使うことで高性能ぶりがひと目でわかるようになっている。(Motor Magazine 2022年11月号より)

スーパーSUVのウルスが新たな次元へ進化した

アウトモビリ・ランボルギーニが2022年上半期、つまり1月~6月末時点の販売台数、売上高、利益率のどれもが、半期として過去最高となる新記録を達成したと発表した。世界販売台数は5090台。売上高は億3200万ユーロを記録している。これは前年同期比をなんと30.6%上回っている。さらに営業利益は2億5100万ユーロから4億2500万ユーロへ69.6%も増加した。

画像: HMIの画面はウルス ペルフォルマンテ専用に新たにデザインされた。アドペルソナムでさまざまなカスタマイズが可能。

HMIの画面はウルス ペルフォルマンテ専用に新たにデザインされた。アドペルソナムでさまざまなカスタマイズが可能。

ステファン・ヴィンケルマンCEOによると、「地政学的な情勢により不透明な状況が続いていますが、優れた結果を残して上半期を終えることができました。今後の見通しも良好で、2023年に生産予定のすべての商品がすでに完売になりました」と言う。

この好調な業績を支えているのが、スーパーSUVのウルスである。販売比率は全体の61%を占めているのだ。そんなウルスにまた魅力的な1台が加わった。「ウルスペルフォルマンテ」である。このスーパーを超えたハイパーSUVは、ベースとなるウルスの最高出力を向上させた666ps、最大トルクは850NMを発生している。出力アップの一方で、重量は軽量化されたという。

これによりパワーウエイトレシオは3.2kg/psというクラストップレベルを実現、0→100km/h加速は0.3秒速くなり3.3秒、最高速は306km/hである。またこのハイパワー化に併せて制動性能も強化され、100km/hから完全停止するまでの制動距離は32.9である。ところでウルス ペルフォルマンテは、パイクスピークインターナショナルヒルクライムのコースで10分32秒064という市販SUV部門の新記録を樹立し、高性能ぶりを実証している。

そこかしこに光る「アヴェンタドールSVJ」のインスピレーション

ランボルギーニのペルフォルマンテモデルらしさも特徴である。特徴的なデザインとしてカーボンファイバーの軽量ボンネットやエアアウトレットなどクルマ全体にわたりカーボンファイバーが使用され、セグメント最多となるカーボンファイバー部品数を誇る。

画像: リアバンパーとディフューザーもカーボン製。アクラボビッチ製エキゾーストも標準だ。

リアバンパーとディフューザーもカーボン製。アクラボビッチ製エキゾーストも標準だ。

エアロダイナミクスも向上している。ブラックに塗られたフロントエアインテークはエンジンを冷却するとともにハイパーSUVらしさを表現している。またリアスポイラーも新デザインが採用され、リアダウンフォースを38%増加させることにひと役買っている。

ウルス ペルフォルマンテは全高が低くなった。これは新しいスチールスプリングの採用による効果である。さらに新しいフロントウイングとリアウイング、そしてバンパーの採用で全長は25mm長くなった。ちなみにカーボンファイバー製リアスポイラーのデザインはアヴェンタドールSVJからインスピレーションを得たもので、ダウンフォースの向上にも貢献している。

「ストラーダ」、「スポーツ」、「コルサ」が用意されるドライブモードは、ペルフォルマンテ用に再セッティングされ、新たに「ラリー」モードも追加された。これはオフロードの走りにも妥協しない表れなのだろう。試乗が楽しみだ。(文:Motor Magazine編集部 千葉知充/写真:アウトモビリ ランボルギーニ S.p.A)

ランボリギーニ ウルス ペルフォルマンテ主要諸元

●全長×全幅×全高:5137×2026×1618mm
●ホイールベース:3006mm
●車両重量:2150kg(DIN)
●エンジン:V8 DOHCターボ
●総排気量:3996cc
●最高出力:490kW(666ps)/6000rpm
●最大トルク:850Nm/2250-4500rpm
●トランスミッション:8速AT
●駆動方式:4WD
●燃料・タンク容量:プレミアム・85L
●タイヤサイズ:前285/40R22、後325/35R22

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