初のデジタルマトリクスLEDヘッドライトオプション設定
2020年9月に日本に上陸したアウディブランド初の電気自動車であるeトロン スポーツバックと、翌年1月に登場したeトロンそれぞれをベースとする、eトロンファミリー初のSモデルが登場した。
最大の特徴は、電動トルクベクタリング機構を搭載したクワトロシステムだ。フロントに150kWのモーターを1基、リアに132kWのモーターを2基の計3基の駆動用モーターを搭載。通常は2基のリアモーターを駆動して効率よく走行するが、ドライバーがより多くのパワーを求めた場合や天候、路面状況に応じてフロントモーターも駆動する。
リアの2基のモーターは左右独立してホイールに駆動力を伝達することが可能で、従来のリアスポーツディファレンシャルの機能を果たし、旋回性能を高めてより俊敏なハンドリングを実現する。
動力性能も0→100km／h加速タイムは4.5秒（ブーストモード時）という俊足ぶり。バッテリー総容量は95kWhで、WLTCモード航続距離は415kmとなっている。
上質なインテリアにはバーチャルコックピットプラスやMMIタッチレスポンスディスプレイを採用し、先進機能を搭載。
エクステリアは、専用デザインの前後バンパーやベース車に対して左右2.3cmずつ張り出したホイールアーチをはじめ、各部に与えられた専用パーツがSモデルらしい特別感を表現する。それでいて、Cd値はSUVタイプが0.28、スポーツバックは0.26とベース車と同等の数値を実現している。
また、100万個のデジタルマイクロミラーを5000分の1 秒単位で制御することで、高精細な光を路面に照射することが可能なデジタルマトリクスLEDヘッドライトを初めてオプションとして採用したのも特徴だ。
同機能が自車の走行レーンを明るく照らす「レーンライト」や、車線内の自車位置を示す「オリエンテーションライト」により、安全に車線内に留まることをサポートするほか、カミングホーム／リービンクホーム機能使用時にはシグネチャーライトに加え、車両前方の壁や路面に5種類のアニメーシ
ョンを投影することもできる。
SスポーツバックではスタイリッシュなクーペスタイルにS専用デザインのパーツを取り入れ、よりスポーティな印象に。
アウディ e-tron S Sportback 主要諸元
全長×全幅×全高：4900×1975×1615mm
ホイールベース：2930mm
車両重量：2690kg
パワートレーン：3モーター（フロント×1＋リア×2）
最高出力：370kW
最大トルク：973Nm
最小回転半径：5.7m
駆動方式：4WD
一充電走行距離：415km（WLTCモード）
総電力量：95kWh
タイヤサイズ：285／45R20
車両価格：1397万円
