全長は短いがスペクタクルなコース設定
ブラジルGPが行われるインテルラゴス・サーキット(正式名称アウトドローモ・ホセ・カルロス・パーチェ=Aut dromo Jos Carlos Pace)は、1940年にオープンした伝統あるコース。インテル(=インター)は「間」、ラゴスは「湖」という意味で、その言葉が示すとおり、水と電気を供給すために作られたサンパウロ近郊のふたつの人工湖のほとりにある。なお、アウトドローモ・ホセ・カルロス・パーチェは、ブラジル出身のF1ドライバー、ホセ・カルロス・パーチェに由来する。
コースは1周約4kmと短いが、13コーナーから1コーナーまでの区間はF1マシンではスロットル全開の豪快な「ロングストレート」となるなど、高速サーキットと言える。最大のオーバーテイクポイントはその「ロングストレート」終わりにある1コーナー。ちょうど丘の頂点になっており、オーバースピードでコースオフするクルマも多い。
アップダウンがありパワーが要求されるが、標高が800mと高く、エアロダイナミクスもポイントとなる。
昨年2021年のブラジルGPでは、パワーユニット交換によるグリッドペナルティで10番グリッドからのスタートとなったメルセデスのルイス・ハミルトンが圧倒的な速さを見せつけて優勝した。レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンはスタートから首位を守ったものの、最後にはほとんど成す術ない形で勝利を奪われて2位に終わった。前日のスプリント予選を制したメルセデスのバルテリ・ボッタスが3位に入っている。
【参考】2021年F1第19戦ブラジルGP決勝 結果
1位 44 L.ハミルトン(メルセデス)71周
2位 33 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)+10.496s
3位 77 V.ボッタス(メルセデス)+13.576s
4位 11 S.ペレス(レッドブル・ホンダ)+39.940s
5位 16 C.ルクレール(フェラーリ)+49.517s
6位 55 C.サインツ(フェラーリ)+51.820s
7位 10 P.ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)+1周
8位 31 E.オコン(アルピーヌ・ルノー)+1周
9位 14 F.アロンソ(アルピーヌ・ルノー)+1周
10位 4 L.ノリス(マクラーレン・メル セデス)+1周
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15位 22 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)+1周
タイヤを供給するピレリは、「ブラジルGPには中間の硬さのコンパウンド、ハード=C2、ミディアム=C3、ソフト=C4を供給します。これは前2戦、アメリカGPとメキシコGPと同じです。インテルラゴスは反時計回りの伝統あるトラックであり、速いセクションと、中速コーナが繰り返す流れるようなレイアウトであるため、トラクションとブレーキングの点でタイヤに大きな要求はなく、リアタイヤのマネージメントは難しくありません。ただ天候の予想は難しく、強い日差しと集中豪雨も見られます。多くのオーバーテイクが予想されますが、このトラックで何が起こるのか、戦略が重要となります」と分析している。
第21戦ブラジルGPは日本時間11月12日土曜日未明0時30分(現地時間11日12時30分)から行われるフリー走行で開幕する。
●2022年F1第21戦ブラジルGP タイムスケジュール
フリー走行1回目:11月11日12時30分〜13時30分(日本時間11月12日0時30分〜1時30分)
予選:11月11日16時〜17時(日本時間11月12日4時〜5時)
フリー走行2回目:11月12日12時30分〜13時30分(日本時間11月13日0時30分〜1時30分)
スプリント(24周):11月12日16時30分〜17時30分(日本時間11月13日4時30分〜5時30分)
決勝(71周):11月13日15時〜(日本時間11月14日3時〜)