「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、メルセデス・ベンツ Cクラス クーペだ。

これこそ、デキる秘書にお似合いのクルマかも?

画像: エクステリア同様インテリアもスタイリッシュ&スポーティ。COMANDシステムやカーナビも標準装備する。

エクステリア同様インテリアもスタイリッシュ&スポーティ。COMANDシステムやカーナビも標準装備する。

いちばん納得されられたのは足まわりだ。路面の凸凹をしなやかに乗り越してくれる。ダンパー減衰力をいちばんスポーティに設定してもガチガチな感じはなく、ダンピングが利いた適度なしなやかさに仕上げてある。

またハンドリングもスポーティなFRらしく、クリッピングポイントを支点に吸い付くように回る気持ち良さがあるにもかかわらず、まったくガツガツした感じはない。見た目どおりの性格とは、まさにこういうクルマのことを言うのだろう。

エンジンパワーはちょっと元気が良すぎるほどで、普通に走る分にはC180でも間違いなく不足はないが、その余裕をエレガントな方向へ使っているのがいい。ゆっくり踏み出せば2000rpm、少し踏みこんでも3000rpmくらいでシフトアップ。クルージングは、7速100km/hで約1800rpm。エアコンを入れっぱなしでも、けっこうアイドリングストップはするので、実測燃費は市街地で9.6km/L、高速で15.4km/Lだった。

これはつまり、最近(編集部註:2011年現在)すっかり聞かなくなってしまったが、「セクレタリーカー」という形容がよく似合うクルマだ。セダンよりもさらに10L広いトランクスペースを持ち、最小回転半径はセダンやワゴンと同じ5.1mなどなど、データを見てもデキる秘書にお似合いのクルマといえるのではないだろうか。

画像: セダンのアバンギャルドより45mm長く、5mm幅広いが、全高は55mm低い。ホイールベースは同じ。

セダンのアバンギャルドより45mm長く、5mm幅広いが、全高は55mm低い。ホイールベースは同じ。

メルセデス・ベンツ C250 ブルーエフィシェンシー クーペ 主要諸元

●全長×全幅×全高:4640×1780×1390mm
●ホイールベース:2760mm
●車両重量:1580kg
●エンジン:直4 DOHCターボ
●総排気量:1795cc
●最高出力:150kW(204ps)/5500rpm
●最大トルク:310Nm(31.6kgm)/2000-4300rpm
●トランスミッション:7速AT
●駆動方式:FR
●燃料・タンク容量:プレミアム・66L
●JC08モード燃費:13.2km/L
●タイヤサイズ:255/35R18
●当時の車両価格(税込):598万円

This article is a sponsored article by
''.