2023年2月16日、三菱自動車工業(以下、三菱)は軽商用電気自動車(EV)の「ミニキャブ ミーブ」を2024年からインドネシアにおける生産合弁会社ミツビシ モーターズ クラマ ユダ インドネシア(以下、MMKI)で生産すると発表した。

アセアンにおけるEVへのニーズの高まりに応える

画像: 写真は日本で販売されているミニキャブ ミーブ。

写真は日本で販売されているミニキャブ ミーブ。

ミニキャブ ミーブは、日本メーカー唯一の軽商用EVだ。日本では配送業などを中心に2011年12月に販売開始したが、2021年3月に一度生産を終了した。だが、カーボンニュートラル社会の実現に向けて各方面で脱炭素化の取り組みが加速、サステイナブルな事業活動を展開する物流関係や、自治体などで軽商用EVの需要の高まりを受け、2022年11月に再販売を開始した。

ミニキャブ ミーブはワンボックスタイプの軽商用EVで、駆動用バッテリーと小型・軽量・高効率なモーターなど、世界初の量産EV「アイ ミーブ(i MiEV)」で実績のあるEVシステムを搭載している。また、駆動用バッテリーをフロア中央に配置するなど荷室容量を犠牲にすることなくEVコンポーネントを搭載しており、大容量の荷室を確保している。さらに、駆動用バッテリーをフロア中央に配置して低重心化したことで、優れた操縦安定性と良好な乗り心地を実現している。

初の海外生産に向けて、三菱自動車の加藤隆雄 社長は、次のように語った。

「現在、自動車会社は世界中で急速に進んでいる脱炭素社会への取り組みについて対応することが求められています。その中でも軽商用EVは、物流における『ラストワンマイル問題』への最適解と考えております。アセアンにおけるEVへのニーズの高まりに応えるため、今回 海外初の現地生産を決定しました。引き続きインドネシアの自動車産業の発展を後押しするとともに、同国の環境への取り組みに対しても貢献をしていきたいと考えております」

ちなみに、インドネシアでミニキャブ ミーブを生産するMMKIの工場は、首都ジャカルタから東に37kmの西ジャワ州ブカシ県にある。パジェロスポーツやエクスパンダー、エクスパンダー クロスなどを、年間22万台も生産している。

画像: 日本仕様のミニキャブ ミーブは普通充電と急速充電(CHAdeMO)に対応しているが、インドネシアで生産されるモデルの充電方式に関してはアナウンスされていない。(写真はイメージです)

日本仕様のミニキャブ ミーブは普通充電と急速充電(CHAdeMO)に対応しているが、インドネシアで生産されるモデルの充電方式に関してはアナウンスされていない。(写真はイメージです)

三菱 ミニキャブ ミーブ 4シーター(日本仕様) 主要諸元

●全長×全幅×全高:3395×1475×1915mm
●ホイールベース:2390mm
●車両重量:1110kg<2シーターは1100kg>
●モーター:交流同期電動機
●最高出力:25kW(41ps)
●最大トルク:196Nm(20kgm)
●バッテリー種類:リチウムイオン電池
●バッテリー総電力量:16.0kWh
●WLTCモード航続距離:133km
●WLTCモード交流電気消費率:137Wh/km
●駆動方式:RWD
●タイヤサイズ:145R12
●車両価格(税込):245万3000円<2シーターは243万1000円>

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