2023年2月27日、メルセデス・ベンツ日本はマルチパーパスコンパクトの「Bクラス」をマイナーチェンジして発売を開始した。

内外装のデザインを刷新。スポーティ感を強める

画像: エクステリアデザインがスポーティに刷新された、メルセデス・ベンツ Bクラス(写真は欧州仕様)。

エクステリアデザインがスポーティに刷新された、メルセデス・ベンツ Bクラス(写真は欧州仕様)。

Bクラスは、メルセデス・ベンツのCセグメントに属するコンパクト MPVだ。初代は2005年に発表(日本仕様は2006年に発売)され、現行型は2018年に発表(日本仕様は2019年に発売)された3代目にあたる。

今回のマイナーチェンジでは、まずエクステリアデザインがスポーティに刷新された。ヘッドランプはシャープな印象を与えるデザインとし、オプションのAMGラインはマットクローム仕上げの小さなスリーポインテッドスターが無数に散りばめられたシングルルーバータイプの「スターパターンフロントグリル」を採用してスポーティなエクステリアを演出している(標準仕様はブラック仕上げ)。

リアビューもLEDテールランプを2ピース構造としてワイド感を強調。デイフューザーもスポーティで安定感のある新デザインとし、リアウインドー両端には空力性能を高めるスポイラーを装着した。

インテリアでは、新世代のステアリングホイール(AMGラインでは3本ツインスポーク)を採用。従来はタッチコントロールボタンへの接触やステアリングホイールにかかるトルクで判定していた、ディスタンスアシスト/ディストロニック使用時のハンズオフ検知機能のために、新たにリムに静電容量式センサーを備えたパッドを採用した。これにより、ステアリングホイールにかかるトルクがなくとも、ドライバーがステアリングホイールを握っていることが認識され、ディスタンスアシスト/ディストロニックの使い勝手を向上した。

また、センターコンソールに設置していたタッチパッドを廃止し、助手席前は新デザインのインテリアトリムに刷新して、スタイリッシュなインテリアデザインになった。

車両価格はアップしたものの、安全&快適装備の充実ぶりが光る

画像: AMGライン装着車のインテリア。

AMGライン装着車のインテリア。

さらに、メルセデス・ベンツでは2020年代末までに、新車における乗用車1台あたりの全ライフサイクルにわたるCO2排出量を2020年比で少なくとも半減させることを実現すべく、そのための対策の1つとしてリサイクルから得られる原材料を採用している。そのため今回のBクラスでは、レザーARTICO/ファブリックのシート中央部には、100%リサイクルから得られた原料を使用したファブリックを採用している。

日本仕様のパワートレーンは、従来型に設定されていたプラグインハイブリッド車がフェードアウトし、1.4L 直4 ガソリンターボ(B180)と2L 直4 ディーゼルターボ(B200d)の2種類となった。トランスミッションは、B180が7速、B200dが8速のDCT。駆動方式は、いずれもFFのみ。

車両価格(税込)は、B180が537万円、B200dが573万円。従来型よりもB180は46万円、B200dは50万円の値上げとなっている。石油をはじめとした原材料費の高騰などの影響で、多くのインポーターや国産車メーカーもマイナーチェンジや一部改良のたびに車両価格は引き上げられているが、ユーザーにとってはなかなか厳しいところといえるだろう。

それでも最新世代の対話型インフォテインメントシステム「MBUX」や拡張現実ナビゲーション、アダプティブハイビームアシスト、アドバンストサウンドシステムなどを標準装備して充実させるなど、プライスアップに見合ったバリューがプラスされていることは確かだ。

画像: 撮影車はB200d(AMGラインパッケージ装着車)。

撮影車はB200d(AMGラインパッケージ装着車)。

メルセデス・ベンツ B200d<AMGラインパッケージ装着車> 主要諸元

●全長×全幅×全高:4430×1795×1550mm
●ホイールベース:2730mm
●車両重量:1560kg
●エンジン:直4 DOHC ディーゼル+ターボ
●総排気量:1949cc
●最高出力:110kW(150ps)/3400-4400rpm
●最大トルク:320Nm(32.6kgm)/1400-3200rpm
●トランスミッション:8速DCT
●駆動方式:横置きFF
●燃料・タンク容量:軽油・43L
●WLTCモード燃費:18.8km/L
●タイヤサイズ:225/45R18
●車両価格(税込):573万円<AMGラインパッケージは+39万8000円>

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