「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、G's プリウスだ。

見た目の変化よりもシャシ系の進化に注目

画像: 専用サスペンションの装着で車高は約15mmダウンしているが、乗り心地は悪くなく意のままに走ってくれる。

専用サスペンションの装着で車高は約15mmダウンしているが、乗り心地は悪くなく意のままに走ってくれる。

さて、根本から見直したG's プリウスはどう走るのか? さっそくドライバーズシートに滑り込むと、まずそこでベースモデルとの違いに驚いた。なんとシート形状がまるで違うのだ。ドライバーをしっかりとホールドし、着座位置を落とし込むようなスタイルを可能にしている。意のままに操るにはドライバーの空間も大切という考えがヒシヒシと伝わってくる。

だが、街中を走り出した時点でスポーツ性に特化しただけのクルマではないことが伝わってきた。じつは以前乗ったG's ヴィッツが走りに振ったヤンチャな仕上がりだったために、おそらくその方向なのだろうと覚悟していたのだが、このG's プリウスは乗り心地もしっかりと配慮しているところに感心した。

18インチ化や足まわりを引き締めているにも関わらず、比較で試乗したベース車両のSツーリングセレクションよりも入力をきちんと受け止めフラットに走る。さらに、ワインディングロードでは無駄なピッチングやロールを出すことなく、まさに意のままに走ってくれるのだ。

走りも乗り心地も損なわない大人の仕上がりは根本から見直した証だ。ここまで仕上げてベース車両のSツーリングセレクションよりもわずか32万円アップという価格設定にも感心するばかり。G's プリウス、死角なしの一台といえる。

画像: カーボン調や高輝度ダークシルバー塗装、レッドパワースイッチ、アルミペダルなどでインテリアもスポーティムードを盛り上げる。

カーボン調や高輝度ダークシルバー塗装、レッドパワースイッチ、アルミペダルなどでインテリアもスポーティムードを盛り上げる。

トヨタ G's プリウス 主要諸元

●全長×全幅×全高:4515×1745×1475mm
●ホイールベース:2700mm
●車両重量:1390kg
●エンジン:直4 DOHC+モーター
●総排気量:1797cc
●最高出力:99ps/5200rpm
●最大トルク:14.5kgm/4000rpm
●モーター最高出力:82ps
●モーター最大トルク:21.1kgm
●トランスミッション:電気式無段変速機
●駆動方式:横置きFF
●燃料・タンク容量:レギュラー・45L
●JC08モード燃費:30.4km/L
●タイヤサイズ:215/40R18
●当時の車両価格(税込):284万円

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