赤旗連発の乱戦をフェルスタッペンが制す
レースが即時中止となる赤旗が出るアクシデントが起きたのが実に3回。狭く、エスケープロードも少ないアルバートパークでの戦いは例年以上に荒れ模様だったが、フェルスタッペンが無事にシーズン2勝目を飾った。
ポールポジションからのスタートとなった現チャンピオンが、レースで唯一劣勢に立たされたのはスタート直後だった。蹴り出しからの加速が悪くターン1で2番グリッドのジョージ・ラッセル(メルセデス)の先行を許すと、続くセクションではハミルトンに強引にかわされて3番手に後退してしまったのだ。
しかし、7周目のアレキサンダー・アルボン(ウイリアムズ)のクラッシュによってセーフティカーが出ると、これに反応した首位ラッセルがハードタイヤへのスイッチを敢行。その直後に赤旗に切り替わったことで、フェルスタッペンは同じくステイアウトしたハミルトンとともにピットレーン上でタイヤ交換が可能となり、それぞれ労せずして順位を上げることになった。
そしてレース再開後にDRSが使用可能になると、圧倒的なストレートスピードを見せるレッドブルがあっさりとメルセデスをオーバーテイク。その後に築き上げたリードは2回目の赤旗によって帳消しとなったが、3回目となったスタンディングスタートは無難に決めて、無事に首位を守りきった。
オーストラリアGPでは初勝利となったフェルスタッペンは「すべてがスムースにいったレースじゃなかったし、なんで何度も赤旗が出たのか理解できないけど、勝ててよかった」と安堵の表情。
予選のトラブルでピットレーンスタートとなったチームメイトのセルジオ・ペレスは5位まで浮上するのがやっとで、選手権争いはフェルスタッペンがリードを広げる形となった