2023年5月4日、静岡県にある富士スピードウェイで2023 AUTOBACS SUPER GT Round2 FUJIMAKI GROUP FUJI GT 450km RACEの決勝が行われ、GT300クラスでは56号車リアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rがポールトゥウィンで今季初優勝を挙げた。2位に2号車muta Racing GR86 GT、3位には52号車埼玉トヨペットGB GR Supra GTが入った。(文:河村大志/写真:井上雅行)

優勝争いは56号車と2号車の一騎打ちに

画像: GT300クラスはスタート直後に接触事故が発生。しかしそれ以降大きなアクシデントはなかった。

GT300クラスはスタート直後に接触事故が発生。しかしそれ以降大きなアクシデントはなかった。

第2戦はゴールデンウィークということもあり、毎年多くの観客が訪れる富士ラウンド。今年も多くのファンが詰め寄せ、パンデミック以前の盛り上がりをみせた。近年で近年で1〜2を争う来場者を記録した第2戦で優勝したのは、ポールトゥウィンで今季初優勝を決めた56号車だった。

スタート直後の1コーナーで88号車JLOC ランボルギーニ GT3と8番グリッドの10号車PONOS GAINER GT-Rが接触するという幕開けに。波乱を予感されるスタートとなったが、レースは以降大きなアクシデントはなく、SCも入らない展開となった。

ポールからスタートした56号車は1回目のピットストップまでトップでレースを引っ張り、ピットアウト後は3位でコースに復帰。しかし前を行く2号車と52号車はいずれも序盤の数周に短い給油を行なっただけのマシンであり、後半タイヤが垂れてきている状態での走行距離が長くなるため56号車が有利と言えた。

レース中盤、トップの2台が2度目のピットインを行ったため、56号車が再びトップに。スティントを均等に割った56号車はセオリー通りにピットイン。先に2度目のピットストップを終えた2号車がトップ、56号車は2位でコースに復帰し、2号車を追う。

変則的なピットストップ作戦により、トップでレースを周回する2号車だが、やはり2度目のピットストップが56号車に対して速かったため、タイヤは厳しい。10周以上若いタイヤを履く56号車が2号車を追い上げ、残り6周でついにトップに返り咲くことに成功する。

画像: 2号車よりタイヤ面で有利に立った56号車がトップを狙う。

2号車よりタイヤ面で有利に立った56号車がトップを狙う。

しかしタイヤが厳しい2号車が意地を見せ、56号車に対し1秒圏内で喰らいつく。ストレートの長い富士なだけに劇的なラストが待ち受けていると思われたが、56号車がしっかりとマージンを保ちトップチェッカー。終わってみればポールトゥウィンで今季初の優勝となった。

画像: 2号車の追い上げに耐えた56号車がトップチェッカーを受ける。

2号車の追い上げに耐えた56号車がトップチェッカーを受ける。

2位には2号車、3位に52号車とピットストップを早め、順位を上げてきた2台が表彰台を獲得。2台とも、厳しい後半スティントで印象的な速さを見せた。

画像: 今季初優勝に喜ぶドライバー2人と近藤真彦監督。名取にとってはクラス初優勝となった。

今季初優勝に喜ぶドライバー2人と近藤真彦監督。名取にとってはクラス初優勝となった。

2023年スーパーGT第2戦決勝 GT300結果(上位10台)

画像: 第2戦富士では国産メーカー車が表彰台を独占している。

第2戦富士では国産メーカー車が表彰台を独占している。

1位 56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R(J.P.デ・オリベイラ/名取鉄平)93周
2位 2 muta Racing GR86 GT(堤優威/平良響/加藤寛規)+0.579s
3位 52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰)+23.343s
4位 65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗)+1 LAP
5位 10 PONOS GAINER GT-R(安田裕信/大草りき)+1 LAP
6位 88 JLOC ランボルギーニ GT3(小暮卓史/元嶋佑弥)+1 LAP
7位 6 DOBOT Audi R8 LMS(片山義章/R.メリ・ムンタン/神 晴也)+1 LAP
8位 31 apr LC500h GT(嵯峨宏紀/小高一斗/根本悠生)+1 LAP
9位 96 K-tunes RC F GT3(新田守男/高木真一)+1 LAP
10位 25 HOPPY Schatz GR Supra GT(菅波冬悟/野中誠太)+1 LAP

2023年スーパーGT GT300 ドライバーズランキング(第2戦終了時点)

1位 65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗)24
2位 56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R(J.P.デ・オリベイラ/名取鉄平)22
3位 18 UPGARAGE NSX GT3(小林崇志/小出峻)20
4位 25 埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰)17
5位 2 muta Racing GR86 GT(堤優威/平良響/加藤寛規)15
6位 244 HACHI-ICHI GR Supra GT(佐藤公哉/三宅淳詞)11
7位 27 Yogibo NSX GT3(岩澤優吾/伊東黎明)8
8位 10 PONOS GAINER GT-R(安田裕信/大草りき)86
9位 7 Studie BMW M4(荒 聖治/ブルーノ・スペングラー)5
10位 88 JLOC ランボルギーニ GT3(小暮卓史/元嶋佑弥)5

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