徹底的に軽量化。リトラクタブルHTのスパイダーもあり
SF90XXストラダーレのデザイン的特徴のひとつは、そのリアウイングにある。エアロダイナミクスを意識して設計されており、レーシングカー特有のロングテール感を強調するシルエットを実現している。
また、インタークーラーのエア取り入れ口も大きくなって、より効率的に空気をラジエータに導き入れてくれる。
インテリアについては、大幅な軽量化を実現するためにコクピットが新設計されている。ドアパネル、センタートンネル、マットなど、形状と素材をよりシンプルなものに変更。また、機能領域にはカーボンファイバーを使用して、軽量化を図っている。
カーボンファイバーチューブラーとフォーム構造を備えたシートは、快適性を損なうことなくスポーツ走行にも耐えられるように、特別に新設計されたものだ。一見するとフルバケットシートのように見えるが、リクライニングも可能だ。そこには背もたれ調整の動作を隠すような構造を採用しており、なんとも味な演出が施されている。
走りについては、ハンドルを握る楽しさとハイパフォーマンスをより扱いやすいものとするために、広範囲にわたってチューニングが施されいている。また、eDRIVEモードの最高速度は135km/hで、市街地から郊外への移動もよりスマートなものとしている。
ブレーキでは296GTBで初登場したABS EVOコントローラーとESCセンサーを統合して、ドライでのブレーキ性能を向上させている。
一方、オープンモデルとなるSF90 XX スパイダーは、ベースモデルと同様にリトラクタブルハードトップ(RHT)を採用している。
基本的なメカニズムはSF90 XX ストラダーレのもの踏襲しているが、乾燥重量はRHTの分、100kg重い1660kgとなる。
生産台数については、SF90XXストラダーレが799台、SF90XXスパイダーが599台、それぞれ作られることが明らかになっている。