2023年7月9日(現地時間)、WEC世界耐久選手権第5戦モンツァ6時間決勝が行われ、トヨタ7号車がフェラーリの本拠地で今季3勝目をあげた。2位はフェラーリ50号車、3位は93号車プジョーだった。トヨタ8号車はレース序盤にペナルティを受け大きくポジションダウン、その後、見事な追い上げで4位でチェッカーを受けたが、レース後に再びペナルティを科されて6位となった。

フェラーリの本拠地に6万5000人の熱狂的な観衆が集結

前戦ル・マン24時間で連勝がストップしたトヨタにとって、このモンツァ6時間は今後に向けて重要なレースだった。またもライバルに敗れると、勢力図が大きく変わることになりかねないからだ。しかもモンツァはフェラーリの本拠地であり、厳しいレースになることが予想された。

画像: 終始優勝争いをリードし、フェラーリとの接戦を制した7号車トヨタGR010ハイブリッド(コンウェイ/小林可夢偉/ロペス)。

終始優勝争いをリードし、フェラーリとの接戦を制した7号車トヨタGR010ハイブリッド(コンウェイ/小林可夢偉/ロペス)。

猛暑の中で始まった決勝レースは、ポールポジションからスタートしたトヨタ7号車が、フェラーリ50号車、ポルシェ5号車、プジョー93号車と優勝争いを展開。たびたびセーフティカーが導入されたこともあって決定的なリードを築けなかったが、最後は地元フェラーリ50号車の追撃を16秒520差で凌ぎきって勝利を飾った。トヨタ7号車はペースも良く、ピットストップもタイヤ戦略も完璧だった。

一方、3番手からスタートしたトヨタ8号車は不運続き。スタート第1シケインへの進入でフェラーリ51号車と接触、その15分後にはGTクラス車両と接触し、10秒+60秒のピットストップペナルティが科されてポジションダウン。それでも最後まで諦めることなくプッシュを続け、残り15分でタイトルを争うフェラーリ51号車とポルシェ5号車を見事オーバーテイクして4位でチェッカーを受けた。

ところが、レース後、ある周回でパワートレーンの出力制限を超えていたことが判明、50秒加算のペナルティを科され、最終結果は6位となった。

トヨタはチームとして今季4勝目。マニュファクチャラーズランキングで2位フェラーリとの差を26ポイントへと広げることになった。またドライバーズランキングでもトヨタ8号車が首位をキープ、トヨタ7号車は今回の勝利で2位タイへと浮上し再びチャンピオン争いに加わることとなった。

WECの2023年シーズンはいよいよクライマックス。次戦は、9月10日にトヨタのホームレースである富士6時間が行われ、11月の最終戦バーレーン6時間へと向かう。

画像: 優勝したコンウェイ/小林可夢偉/ロペスは、ドライバーズランキング2位タイに浮上。

優勝したコンウェイ/小林可夢偉/ロペスは、ドライバーズランキング2位タイに浮上。

2023年WEC世界耐久選手権第5戦モンツァ6時間 決勝

1位 7 トヨタGR010ハイブリッド(コンウェイ/小林可夢偉/ロペス)200周
2位 50 フェラーリ499P(フォコ/モリーナ/ニールセン) +16.520s
3位 93 プジョー9XB(レスタ/イェンセン/ベルニュ)+78.179s
4位 5 ポルシェ963(キャメロン/クリステンセン/マコヴィッキィ)+1周
5位 51 フェラーリ499P(グイディ/カラド/ジョビナッツィ) +1周
6位 8 トヨタGR010ハイブリッド(ブエミ/ハートレー/平川亮) +1周

2023年WEC世界耐久選手権ドライバーズランキング(第5戦終了時)

1位 ブエミ/ハートレー/平川亮(トヨタ) 115
2位 コンウェイ/小林可夢偉/ロペス(トヨタ)92
2位 グイディ/カラド/ジョビナッツィ(フェラーリ)92
4位 フォコ/モリーナ/ニールセン(フェラーリ) 85
5位バンバー/リン/ウエストブルック(キャデラック)71

2023年WEC世界耐久選手権マニュファクチャラーズランキング(第5戦終了時)

1位 トヨタ 152
2位 フェラーリ 126
3位 キャデラック 72
4位 ポルシェ 66
5位 プジョー 50

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