欧州では2022年に誕生20周年として、日本では導入20周年モデルとして登場
第4世代目ゴルフをベースとし、3.2L挟角V6エンジンと4MOTIONシステムを組み合わせて登場した初代「ゴルフR32」は、ゴルフGTIとはまた違った過激で特別なモデルとして欧州で大きな注目を集めた。この4世代目ゴルフの「R32」は日本にも2003年1月に導入され、ハイエンドのパフォーマンスモデルとして好評を博し、瞬く間に完売するほどの人気モデルとなった。
その日本導入から20周年となる2003年、日本導入20周年記念モデルとして「ゴルフR 20イヤーズ」が登場したというわけだが、実は欧州では昨年2022年誕生20周年記念モデルとしてデビューしている。ゴルフRモデルが20周年を迎えるのを記念して開発されたスペシャルモデルだったというわけだ。
その性能を最終確認するためにニュルブルクリンク北コースでテスト走行を行い、従来のゴルフR最速タイムを4秒も更新する「7分47秒31」という新記録を樹立したことを記憶されている人も多いことだろう。
さらに13psパワーアップ、ニュル専用ドライブモードも設定
エンジンは最高出力245kW(333ps)となる専用チューニングの2L 直4ターボユニットを搭載。(ノーマルのゴルフR比+10kW/+13ps)0→100km/h加速はゴルフRよりさらにコンマ1秒速い4.6秒をマークし、最高速も270km/hへと高められ、大型化されたリアスポイラーによる強力なダウンフォースを実現。圧倒的な加速力と安定した高速クルージングを誇る。
アダプティブシャシーコントロールDCCには、通常の「コンフォート」「スポーツ」「レース」「カスタム」モードに加えて、「20イヤーズ」に追加された専用のモードとして「スペシャル」と「ドリフト」モードを設定。
「スペシャル」モードはニュルブルクリンク北コースでテストされた特別なモードで、このプロファイルでは4MOTIONシステムを含むすべての主要なパラメーターが最適なバランスで機能するよう調整されている。その結果として高いトラクションと安定性を実現し、コーナリングスピードを向上させるというわけだ。
また、サーキットをはじめとするクローズドコースで使用するために設定された「ドリフト」モードでは、ESCスポーツモードへの自動切り替えと、Rパフォーマンス トルクベクタリング付き4MOTIONシステムにより、そのパフォーマンスを最大限に楽しむことができる。
エクステリアは、大型化されたリアスポイラー、ブラックフィニッシュの19インチアルミホイール、特別なサウンドを奏でるアクラポビッチ(Akrapovic)製のチタンエキゾーストシステムがその存在感を主張。フロントフェンダーとリアエンドの「R」ロゴがブルーに彩られ、Bピラーにはこの特別なモデルが20周年記念モデルであることを示す「20」のエンブレムが飾られている。
一方インテリアでは、カーボン調のテクスチャーが施された専用デザインのナパレザーシートに加え、リアルカーボン製のデコラティブパネルが装備される。
ボディカラーはラピスブルーメタリック(オプション)、ピュアホワイト、ディープブラックパールエフェクトの3色。車両価格は792万8000円(ノーマルのゴルフRは639万8000円)となっている。
特別仕様フォルクスワーゲン ゴルフR 20イヤーズ 主要諸元
●全長×全幅×全高:4295×1790×1460mm
●ホイールベース:2620mm
●車両重量:1540kg
●エンジン:直4 DOHCターボ
●総排気量:1984cc
●最高出力:245kW(333ps)/5600-6500rpm
●最大トルク:420Nm/2100-5500rpm
●トランスミッション:7速DCT(DSG)
●駆動方式:4WD
●タイヤサイズ:255/35R19
●車両価格:792万8000円(税込み)