2023年7月29日、フォーミュラE第15戦がイギリス・ロンドンで行われ、ミッチ・エバンス(ジャガー)が優勝した。ランキング首位のジェイク・デニス(アンドレッティ)は2位を獲得し、翌日行われる最終戦を待たずしてチャンピオン決定となった。3位にはセバスチャン・ブエミ(エンビジョン)が入っている。(文:河村大志)

赤旗連発、大混戦の中で安定した走りを継続

画像: 念願のフォーミュラEのチャンピオンとなったデニスとアンドレッティチーム。

念願のフォーミュラEのチャンピオンとなったデニスとアンドレッティチーム。

29周目、サッシャ・フェネストラズ(日産)がタイヤバリアに突き刺さってしまったことでSCが出動。その後、バリア修復のために赤旗が掲示される。

33周目からレースリスタート。アタックモードの使用義務を残すエバンスとブエミは早速アタックモードを起動。エバンスはトップのまま復帰しブエミは4番手に交代する。残り周回数が少なくなる中、ブエミは6分ものアタックモードを使い切るために急激にスローダウン。

遅すぎるブエミを抜くためにノーマン・ナトー(日産)がターン19で仕掛けるも接触。後続も避けきれず大規模な玉突き事故が発生し、再び赤旗となる。

残り2周でレースは再開され、エバンスが首位を守り切りトップチェッカー。そして2位のアントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(ポルシェ)にタイヤ内圧の技術規定違反で3分のタイムペナルティが科され、3位でゴールしたデニスが2位を獲得。これで最終戦を待たずしてデニスのチャンピオン獲得が決まった。

デニスとチームにとって初のフォーミュラEでの栄冠。開幕戦で優勝し、それ以降は苦しみながらもポイントを積み重ねてきたデニスだったが、第14戦で一気に流れを掴みチャンピオンを獲得した。ワークスチーム相手に安定した強さを誇ったデニスとアンドレッティチームが世界一に輝いた。チャンピオンは決まったが、シーズン9最後のレースが日曜日に控えている。今季ラストに相応しいレースに期待したい。

画像: チャンピオン決定の瞬間、アバランチ・アンドレッティのガレージは歓喜に包まれた。

チャンピオン決定の瞬間、アバランチ・アンドレッティのガレージは歓喜に包まれた。

2023 フォーミュラE 第15戦 ロンドン E-Prix リザルト

2023 フォーミュラE 第15戦 ロンドン E-Prix 決勝結果

1位 9 ミッチ・エバンス(ジャガー)24周
2位 27 ジェイク・デニス(アンドレッティ)+ 0:01:116
3位 16 セバスチャン・ブエミ(エンビジョン・レーシング)+ 0:01:668
4位 10 サム・バード(ジャガー)+ 0:03:054
5位 3 セルジオ・セッテ・カマラ(NIO)+ 0:03:782
6位 48 エドアルド・モルタラ(マセラティ)+ 0:04:263
7位 11 ルーカス・ディ・グラッシ(マヒンドラ)+ 0:04:769
8位 33 ダン・ティクタム(NIO)+0:12:563 + 0:05:118
9位 17 ノーマン・ナトー(日産)+ 0:07:527
10位 94 パスカル・ウェーレイン(ポルシェ)+ 0:08:725

2023年ドライバーズランキング(第15戦終了時点)

1位 27 ジェイク・デニス(アンドレッティ)213
2位 9 ミッチ・エバンス(ジャガー)179
3位 37 ニック・キャシディ(エンビジョン・レーシング)171
4位 94 パスカル・ウェーレイン(ポルシェ)148
5位 25 ジャン-エリック・ベルニュ(DS)107
6位 7 マキシミリアン・ギュンター(マセラティ)101
7位 16 セバスチャン・ブエミ(エンビジョン・レーシング)97
8位 13 アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(ポルシェ)93
9位 10 サム・バード(ジャガー)89
10位 17 ノーマン・ナト(日産)49

2023年 チームランキング(第15戦終了時点)

1位:ジャガーTCSレーシング 268
2位:エンビジョン・レーシング 268
3位:ポルシェ 241
4位:アンドレッティ 236
5位:DS 153
6位:マセラティ 138
7位:Nマクラーレン 86
8位:日産 81
9位:NIO 48
10位:マヒンドラ・レーシング 39
11位:アプト 17

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