目まぐるしく変わる天候。さらにGT300マシンが炎上
450km、計100周で行われた決勝レースは、決勝直前に集中豪雨に見舞われた影響で路面が完全なウェットとなり、セーフティカー先導のもとレースが開始した。
3周目にグリーンフラッグが振られると、4番グリッドスタートの3号車がいきなり速さを見せる。ランキング2位の3号車はサクセスウェイトを58kg積んでおり、本来であれば厳しいレースを強いられるはずの3号車だが、ウェット路面と装着するミシュランタイヤの相性が抜群で4周目にはトップに浮上する。
トップに立つとみるみる後続との差を広げていった3号車だが、次第に路面が乾いていき、各車早めのピットストップを敢行。ピットストップ後の順位は16号車がトップ、2位に14号車ENEOS X PRIME GR Supra、3位に39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supra、3号車は4位に後退してしまう。
ドライコンディションになり速さを見せたのはトヨタ勢。2位に上がった14号車は24周目に16号車を捕らえトップに浮上する。
35周目にGT300クラスの車両が白煙を上げてストップ、これによりセーフティカーが出動する。各車ギャップがなくなった状態で41周目に再スタート。折り返しの50周を過ぎ、各車2回目のピットストップを実施。ドライバーチェンジを行い後半戦に突入する。
オーダーは14号車がトップ、2位に39号車、3位には37号車Deloitte TOM'S GR Supraが浮上しトヨタ勢が上位3位を占める展開に。そんな中、65周目にGT300クラスのマシンが炎上するアクシデントが起こり、消化作業に時間がかかったため赤旗が掲示された。
雨を味方につけた3号車が前戦のリベンジを果たす
レース中断中、サーキットに再び豪雨が襲来。これによりコース上でのタイヤ交換作業が認められ、各車ウェットタイヤを装着した。そして中断から50分経った16時30分にセーフティカー先導でレースは再開された。
72周目にリスタートが切られると、ウエットコンディションで驚異的な速さを見せる3号車Niterra MOTUL Zが息を吹き返す。他車より2秒も速いペースで瞬く間にトップに立つと、最終的には2位に45秒もの大祭をつけてトップチェッカーを受けた。
前戦鈴鹿ではペナルティにより優勝を失ってしまった3号車にとって念願の今季初優勝。この勝利により一躍ポイントリーダーに躍り出た。
2位は16号車ARTA MUGEN、3位は100号車STANLEY NSX-GTとホンダ勢が2位と3位を獲得。しかしレース後に給油中のタイヤ交換をしたことにより、2台には40秒加算のペナルティが科されることになった。
これにより4位フィニッシュだった64号車が2位、16号車は3位に降格、4位に36号車au TOM'S GR Supra、5位38号車ZENT CERUMO GR Supraとなり、100号車は6位となった。
36号車は4位に上がったため、ポイントリーダーの3号車との差は5ポイントとなっている。