2023年8月21日(英国現地時間)、マクラーレン オートモーティブはメルセデス・ベンツ SLRマクラーレンのデビューから20年を記念して、イギリス・ウォーキングにあるマクラーレン テクノロジーセンター(以下、MTC)でさまざまな活動を展開している。

生産終了後もSLRマクラーレンの進化は続く

画像: 手前がSLR 722GTプロトタイプ、奥がSLR HDK。

手前がSLR 722GTプロトタイプ、奥がSLR HDK。

だが、マクラーレンとの関わりはこれで終わったわけではなかった。2010年、新たに設立されたマクラーレン・スペシャル・オペレーションズ(MSO)は、SLRオーナーやMSOの顧客から寄せられた貴重なフィードバックから生まれたメルセデス・ベンツ SLRマクラーレンの改良パッケージ、「マクラーレン エディションSLR」を発表。

このバージョンはわずか25台限定で、大型のフロントスプリッター、新しいサイドインテーク、大型のリアウィング、リアディフューザーを備えた空力的に造形された新しいフロントエプロンが採用され、軽量化されたホイールが装着されるなど、ボディワークが大幅に変更された。この変更と並行して、MSOはサスペンションとパワーステアリングのアシストを見直した。

その後、MSOはさらに改良を加え、「リデザインパッケージ」を発表。2019年には、MSOは「SLR by MSO」を発表した。これは、このモデルが生産終了してからの10年間にオーナーから寄せられたフィードバックに基づく、新たなアップグレードプログラムだ。新しいエアロダイナミクスパッケージに、軽量化対策や、特別なキルティングレザーを採用し、ラグジュアリーなアップグレードを行った。これはトータルパッケージ、またはそれぞれのオプションとして提供された。

2023年5月、MSOは最初のSLRハイダウンフォース キット(HDK)仕様のデリバリーを完了した。この車両は、サーキット走行仕様の722GTをモチーフにボディワークが変更されている。トレッドが前後で60mm拡大され、フレアホイールアーチを持つワイドボディキットと、マクラーレンF1 GTRに装着されたものにインスパイアされたリアウイングによって、さらに迫力のあるスタイルとなっている。車両重量は軽減され、車体両側の大きなシングル出しのエグゾーストシステムからサイレンサーが取り除かれ、排気量が増加した。なお、MSOは12台のSLR HDKを生産し、既に完売している。

画像: 右がSLR by MSO、左がSLR スターリング・モス エディション。

右がSLR by MSO、左がSLR スターリング・モス エディション。

メルセデス・ベンツ SLRマクラーレン 主要諸元

●全長×全幅×全高:4656×1908×1261mm
●ホイールベース:2700mm
●車両重量:1768kg
●エンジン種類:90度V8 SOHCスーパーチャージャー
●総排気量:5438cc
●最高出力:626ps/6500rpm
●最大トルク:780Nm/3250-5000rpm
●燃料・タンク容量:無鉛プレミアム・98L
●トランスミッション:5速AT
●駆動方式:トランスアクスル式FR
●タイヤサイズ:前245/40R18、後295/35R18

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