スーパーフォーミュラの合間を縫ってF1レッドブルチームに帯同
リアム・ローソンはニュージーランド出身の21歳のドライバー。ニュージーランド、オーストラリアでレースを始めてヨーロッパに渡り、F3、DTM 、F2などで活躍、2019年にはレッドブルの育成ドライバー、2022年にはF1レッドブルのリザーブドライバーに選ばれている。
レッドブルの育成ドライバーの中でも「驚異的な才能」と評価は高く、今季アルファタウリに加入かと言われていたが、チームがニック・デフリースを選択したため、TEAM MUGENから日本のスーパーフォーミュラに参戦することになった。
F1も注目するその速さはやはり本物で、ローソンは日本デビューとなったスーパーフォーミュラ開幕戦でいきなり優勝。その後も上位につけ、第6戦富士では早くも3勝目をあげて、ドライバーズランキング2位と、チャンピオンを狙える位置で最終決戦を迎えている。
またその一方で、スーパーGTにはエントリーせず、スーパーフォーミュラの合間を縫ってF1レッドブルチームに帯同したことで、オランダGPでF1デビューのチャンスを得た。
オランダGPはいきなりのF1デビューで予選20位、決勝13位
ただ、オランダGPでF1デビューはあまりにいきなりで、グランプリ開催中、2日目土曜日からの参戦ではマシンに慣れる時間もなく、予選は最後尾の20位(ケビン・マグヌッセンがピットレーンスタートになったことで19番グリッドからスタート)に終わった。
それでも決勝ではソフトタイヤでスタートしてすぐにインターミディエイトに交換、その後10周目にソフト、17周目にミディアム、46周目に再びソフト、59周目にインターミディエイトと繋いで、コンディションが目まぐるしく変わる難しい条件に対応。リスタート後の最終スティントでは順位をふたつ上げて14位でフィニッシュ。他車の降格で最終結果は13位となった。
レース序盤は後方の位置を走ることになったが、チームから課せられた使命はまず72周を問題なく走り切ることで、それを達成した上で、終盤のパフォーマンスは高く評価されたようだ。ピットストップペナルティなど不運もあった中でよく頑張ったと言えるだろう。
オランダGPでは土曜日のフリー走行3回目からの出走となったが、イタリアGPでは金曜日フリー走行1回目からの走行となる。はたしてどのような走りを見せるのか。リカルド復帰までにどんなパフォーマンスでアピールするのか。角田裕毅とのチーム内競争も楽しみだ。
2023年F1第14戦オランダGP決勝 結果
1位 1 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダRBPT) 72周
2位 14 F.アロンソ(アストンマーティン・メルセデス)+3.744s
3位 10 P.ガスリー(アルピーヌ)+7.058s
4位11 S.ペレス(レッドブル・ホンダRBPT)+10.068s
5位 55 C.サインツ(フェラーリ)+12.541s
6位 44 L.ハミルトン(メルセデス)+13.209s
7位 4 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス)+13.232s
8位 23 A.アルボン(ウイリアムズ・メルセデス)+15.155s
9位 34 O.ピアストリ(マクラーレン・メルセデス)+)+16.580s
10位 31 E.オコン(アルピーヌ) +18.346s
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13位 40 L.ローソン(アルファタウリ・ホンダRBPT)+26.147s
15位 22 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダRBPT)+29.893s
ファステストラップ 14 F.アロンソ(アストンマーティン・メルセデス)