1963年登場の2代目S系からGTの名を冠したスカイライン。その正統な継承者として登場したのがスカイライン NISMOである。(Motor Magazine2023年10月号より)

400RをベースにNISMOのレーシングテクノロジーを注入

現行V37型スカイライン(13代目)のデビューは2013年なのでライフサイクルで考えるとすでにモデル末期だろう。そんなスカイラインの有終の美を飾る特別仕様車が登場した。1000台限定の「スカイライン NISMO」と100台限定の「スカイラインNISMO Limited」である。今回はスカイランNISMOの試乗機会を得た。

画像: GT500マシンのエンジンに携わった開発者がチューニング、420ps、550Nmへ高めている。

GT500マシンのエンジンに携わった開発者がチューニング、420ps、550Nmへ高めている。

このモデルは、400Rをベースに、歴代スカイラインが継承してきたGTの資質にNISMOならではのレーシングテクノロジーを融合させたと謳われている。具体的には、エンジンのチューニングにはGT500マシンのエンジニアが携わり、最高出力を405psから420ps、最大トルクは475 Nmから550Nmへ向上させている。

この出力&トルクアップに対応するためタイヤも専用開発品を装着、さらにリアタイヤ幅を20mm拡大した。また高剛性と軽量化を両立したNISMO専用エンケイ製19インチアルミホイールを採用、接地性、レスポンス、コーナリング性能を高め、足まわり強化策としてはサスペンションとスタビライザーも専用チューニングし、制動性能も高められた。

エクステリアでは、フロントフェンダーに付けられたGTの赤バッジが往年の“スカG”ファンにはたまらない。そのほかにもベースとは違い、ひと目でNISMOだとわかるアイテムがいくつか見られる。 
インテリアもエクステリア同様にスポーティだ。

レッドセンターマーク付きNISMO専用本革ステアリングホイールや280km/hスケールメーター、専用チューニングされたRECARO製スポーツシートなど、「名ばかりのGTではない」スポーティなアイテムが数多く奢られている。

走りに粗さは感じられず、上質と表現できるもの。それでも 「SPORT」や 「SPORT+」 にドライブモードにするとスポーティな面が顔を出し、懐の深い走りが味わえる。価格は約788万円だが、これが純ICEを搭載した最後のスカイラインかもしれないと思うと、とても感慨深い。(文:Motor Magazine編集部 千葉知充/写真:佐藤正巳)

画像: スカイラインNISMOは限定1000台で1 ~ 1000までのシリアルナンバー入りプレートが装着される。

スカイラインNISMOは限定1000台で1 ~ 1000までのシリアルナンバー入りプレートが装着される。

ニッサン スカイライン NISMO主要諸元

●全長×全幅×全高:4835×1820×1440mm
●ホイールベース:2850mm
●車両重量:1760kg
●エンジン:V6DOHCツインターボ
●総排気量:2997cc
●最高出力:309kW(420ps)/6400rpm
●最大トルク:550Nm/2800-4400rpm
●トランスミッション:7速AT
●駆動方式:FR
●燃料・タンク容量:プレミアム・80L
●タイヤサイズ:前245/40R19、後265/35R19
●車両価格(税込):788万0400円

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