トヨタ クラウン クロスオーバー(TOYOTA CROWN CROSSOVER)
現行モデル発表日:2022年7月15日
車両価格:435万円〜640万円

RSはエンジンとモーターがいい仕事をしている

まず、2.5L 直4NAエンジンにモーターを組み合わせたハイブリッドシステム(THS II)搭載の「Gアドバンスド」に試乗した。走り出すと、ちょっと不満を感じた。モーター走行している時はジェントルでいいが、エンジンがかかると、車内に聞こえてくるその音があまり気持ち良くない。加速感と協調していない印象もある。このクラスなら、もう少しエンジン音を刺激的にしてほしい。これは、2.4Lターボエンジン+モーターのRSに期待したいと思いながら試乗を終えた。

画像: RSはエンジンとモーターがいい仕事をしている

ほどなくして、2.4Lデュアルブースト ハイブリッドシステムを搭載した「RS」に試乗する機会を得た。こちらには期待していたのだが、先に結果を書くと、RSは期待を上回っていた。デュアルブースト ハイブリッドシステムは、2.4Lターボエンジンとモーターを直結させて前輪を駆動、さらにリアを駆動させるeアクスルと呼ばれる大型モーターを搭載している。

エンジンは、最高出力272ps/6000rpm、最大トルクは460Nmを2000rpmを発生する。これにフロント82.9ps/292Nm、リア80.2ps/169Nmを出力するモーターを組み合わせる。ちなみにシステム最高出力は349psだ。実際に走るとドライバーの意志に素早く反応し、とても扱いやすくワインディング路に持ち込んでも気持ちいいドライブフィールが味わえる。これはトヨタ初採用となるマルチリンク式リアサスペンションの効果も大きい。

駆動方式は、E-Fourと呼ばれる4WD。これは前後トルク配分を状況に合わせ0:100〜20:80に可変させることができる。ただしトランスミッションは6速AT。これはぜひとも多段化してほしい。試乗後、クラウンは2.4Lターボ車が本命、パワートレーンもこれ1本だけでよかったのではないかと思い、開発者に聞いてみると、2.5Lモデルが必要な理由として「価格差」と「燃費」を挙げていた。

車両価格は2.5Lエンジン車のXが435万円から、RSが605万円からと170万円の差がある。燃費は、WLTCモードでXがレギュラーガソリン仕様で22.4km/L、RSがプレミアムガソリン仕様で15.7km/Lと6.7km/Lもの違いがある。これが2.5Lモデルの存在理由だという。

2.5L自然吸気エンジンと2.4Lデュアルブースト ハイブリッドシステム。この2モデルの性格はかなり違い、これらの選択肢が用意されていることこそ新型クラウンの特徴なのだが、そのパフォーマンスを考えると、できればRSを選びたいところだ。

トヨタ クラウン クロスオーバー RSアドバンスド 主要諸元

●パワーユニット:2.4L 直4DOHCターボ+モーター
●総排気量:2393cc
●エンジン最高出力:200kW(272ps)/6000rrpm
●モーター最高出力:前61kW(82.9ps)/後89kW(80.2ps)
●エンジン最大トルク:460Nm(46.9kgm)/3600rpm
●モーター最大トルク:前292Nm(29.8kgm)/後169Nm(17.2kgm)
●駆動方式:4WD(E-Four)
●サスペンション形式:前ストラット、後マルチリンク
●タイヤサイズ:225/45R21
●車両価格:640万円

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