コンセプトは「ザ・ショーファー」
ショーファーカーとは、専属ドライバーが運転し、オーナーやゲストはリアシートに乗車する使い方を主とした高級車のことだ。そんなショーファーカーの新しい形として登場した新型センチュリーは、背の高いステーションワゴン風、いわゆるクロスオーバーSUV的なスタイルだが、トヨタでは「新しいショーファーのかたち」とアナウンスしている。
職人が精緻な彫刻を施した「鳳凰エンブレム」や、塗装面を徹底的に磨き上げてボディに圧倒的な光沢をもたらす「鏡面磨き」など、ものづくりを極めた「匠」の手で細部まで仕上げられている。ヘッドランプ/テールランプは奥行きのある4つのランプで、セダン譲りの太いCピラーとともにセンチュリーらしい威厳を感じさせる。
インテリアでは、リアシートはセパレートの2人がけ(オプションで3人がけも設定予定)で、フルリクライニングが可能だ。リアドアは最大75度まで開き、オート電動格納式ステップなども装備される。また、スライド式ながらレールが外にない「リンク式パワードア」もメーカーオプション設定予定だ。
パワートレーンは、3.5L V6にモーターを組み合わせた新開発のプラグインハイブリッドのみ。リアにも駆動用モーターを搭載した電気式4WD(E-Four)だ。つまり、新型センチュリーはFFベースの4WD PHEVなのだ。
新型センチュリーは2023年中の発売を予定しており、月販基準台数は30台。日本の新たなショーファーカーが堂々と道を走る姿を、早く見てみたいものだ。
トヨタ 新型センチュリー 主要諸元
●全長×全幅×全高:5205×1990×1805mm
●ホイールベース:2950mm
●車両重量:2570〜2600kg
●エンジン:V6 DOHC+モーター×2
●総排気量:3456cc
●最高出力:193kW(262ps)/6000rpm
●最大トルク:335Nm(34.2kgm)/4600rpm
●モーター最高出力:前134kW(182ps)、後80kW(109ps)
●モーター最大トルク:前270Nm(27.5kgm)、後169Nm(17.2kgm)
●トランスミッション:電気式無段変速機
●駆動方式:4WD(E-Four)
●燃料・タンク容量:プレミアム・55L
●WLTCモード燃費:14.2km/L
●タイヤサイズ:255/55R20
●車両価格(税込):2500万円