ランキング争いの2位以下は依然として混戦模様
前戦ブラジルGPはレッドブルのマックス・フェルスタッペンがシーズン最多勝記録を17に伸ばす圧勝で終了し、もはやフェルスタッペンがどこまで勝利記録を伸ばすのか、という状況になっているが、ドライバーズ/コンストラクターズともに2位以下は混戦模様で、ランキング争いは興味深いものとなっている。
とくにドライバーズランキングの2位争いは熾烈で、レッドブルのセルジオ・ペレスが前戦で4位に入ったことで、メルセデスのルイス・ハミルトンとの差を広げることに成功したが、まだ予断を許さない状態。このところ、メルセデス勢、マクラーレン勢が好調なだけにまだひと波乱ありそうだ。
2023年F1ドライバーズランキング(第21戦終了時)
1位 M.フェルスタッペン(レッドブル)524
2位 S.ペレス(レッドブル)258
3位 L.ハミルトン(メルセデス)226
4位 F.アロンソ(アストンマーティン)198
5位 L.ノリス(マクラーレン)195
6位 C.サインツ(フェラーリ)192
7位 C.ルクレール(フェラーリ)170
8位 G.ラッセル(メルセデス)156
2023年F1コンストラクターズランキング(第21戦終了時)
1位 レッドブル782
2位 メルセデス 382
3位 フェラーリ 362
4位 マクラーレン 282
5位 アストンマーティン 261
とてつもなく刺激的でスペクタクルなレースになるのは間違いない
ランキング争いも興味深いが、今週の注目はなんといっても、ラスベガスGPがどんなレースになるかだろう。
ラスベガス市街地コース(Las Vegas Strip Circuit)とは、F1グランプリ開催のために仮設されるストリートサーキット。30以上のバリエーションの中から決定された最終的なレイアウトは、ラスベガスの街を貫く大通り「ラスベガス・ブールバード」が使われる全長6.12kmの反時計回り。ここに17のコーナーと最長1.9kmに及ぶ3本のロングストレートが配される。
シミュレーションによれば、F1ではコースの78%がフルスロットルという、市街地コースとして異例の超ハイスピードコースで、最高速度は342km/hに達すると予想されている。しかも、決勝レースは日曜日ではなく土曜日22時にスタートとなるので、きらびやかなラスベガスの街中を走る、とてつもなく刺激的でスペクタクルなレースになるのは間違いない。
レース主催者はピットやパドック用となる土地を約300億円かけて購入し、この週末のためだけに大掛かりなディスプレイがきらめくコースを作り上げる。3つの長い直線をつなぎ合わせるコースレイアウトは、レースそのものよりもショーを楽しむためのものという指摘もあるが、その中でどんなレースになるのだろうか。
ちなみに、決勝レーススタート時間のラスベガス現地11月18日土曜日22時は、日本では11月19日日曜日15時という絶好の観戦時間となる。
タイヤを供給するピレリは、ラスベガスGP開幕にあたって「42年ぶりにF1グランプリがラスベガスに帰ってきます。ただ、新しいラスベガス市街地コースをこれまで実際にドライブした人は誰もいません。このサーキットの路面は、通常のストリート部分と新設された部分が混合されたものになりますので、さらに未知の要素が追加されます。 我々はモンツァやバクーと同様、各マシンはかなり低いレベルのダウンフォースで走行すると予想しています。最高速度が競争力の鍵となるでしょうすべてのセッションが夜間に行われること、サポートレースが予定されていないこともポイントになるでしょう。これらを念頭に置いて、最も柔らかい 3 つのコンパウンド、C3、C4、 C5 を選択しました。 予想される低温のため、タイヤの最小空気圧はフロントで 27psi、リアで 24.5psi にする必要があります。 驚きと予測不可能性に満ちた並外れたレースとることを期待します」と分析している。
さてラスベガスGPはどんなレースとなるのか。ラスベガスGPは、11月16日木曜日20時30分(日本時間27日金曜日13時30分)からのフリー走行1回目で開幕、予選は11月18日土曜日00時(日本時間18日土曜日17時)、決勝は11月18日土曜日22時(日本時間19日日曜日15時)に開始される。
2023年F1第22戦ラスベガスGP タイムスケジュール
フリー走行1回目:11月16日20時30分〜21時30分(日本時間11月17日13時30分〜14時30分)
フリー走行2回目:11月17日00時〜01時(日本時間11月17日17時〜18時)
フリー走行3回目:11月17日20時30分〜21時30分(日本時間11月18日13時30分〜14時30分)
予選:11月18日00時〜01時(日本時間11月18日17時〜18時)
決勝(50周):11月18日22時〜(日本時間11月19日15時〜)