2023年11月24日、F1第23戦最終戦アブダビGPがヤスマリーナ・サーキットで開幕する。3月の開幕戦バーレーンGPから始まった長いシーズンも、いよいよグランドフィナーレとなる。チャンピオンはすでに確定しているが、メルセデスとフェラーリのコンストラクター2位争いなど注目ポイントは多い。

決勝は夕刻にスタートし、ナイトレースとして開催

アブダビGPの舞台となるヤスマリーナ・サーキットは、1.2kmのバックストレートと連続する90度コーナー、低速コーナーが配された、バランスのとれたレイアウト。アップダウンはほとんどなく、長いストレートがあるものの意外とオーバーテイクが難しく、スタートグリッドを決める予選が重要となる。

画像: ヤス・マリーナ・サーキットのコース図。長いストレートセクションと低速セクションの組み合わせで、マシンのセッティングが難しい。

ヤス・マリーナ・サーキットのコース図。長いストレートセクションと低速セクションの組み合わせで、マシンのセッティングが難しい。

ピットロードが特徴的で、ピットを離れた後、コースの地下をくぐり抜けてから本線に合流する形となる。狭いトンネルは滑りやすく注意が必要で、またピットレーンの距離が長くなるため、タイヤ交換のためのロスタイムが通常よりも長くかかることもあり、歴史的にアブダビGPはワンストップが主流となる。

砂漠から飛来する砂で滑りやすいのも特徴だが、決勝レースが日没前の夕刻にスタートし、その後、照明の下での完全な夜間走行となるのが大きなポイント。この時期、降雨の確率は低いが、夜間に向けて気温の低下が著しく、タイヤのマネージメントが難しい。

なお、コース幅が広くエスケープゾーンも多いため、セーフティカー導入は少ない。

2022年はフェルスタッペンがポールポジションから圧勝

昨年2022年のアブダビGPでは、すでにドライバーチャンピオンを決めていたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が、ポールポジションから他を寄せ付けない圧勝でシーズン15勝目を挙げた。

画像: 昨年のアブダビGPの表彰台。マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポールポジションから他を寄せ付けない速さを見せつけた。

昨年のアブダビGPの表彰台。マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポールポジションから他を寄せ付けない速さを見せつけた。

王者がその強さを見せつけた後方では、ルクレールとペレスによる2位争いがヒートアップ。ペレスが早々と2ストップ戦略(ミディアム→ハード→ハード)に出たのに対し、ルクレールは1ストップ(ミディアム→ハード)のまま走り続ける。レース終盤、フレッシュなハードタイヤで追い上げるペレスの方が圧倒的に速かったが、ルクレールが驚異的な粘りを見せて1.3秒強の差で逃げ切り、ルクレールがドライバーズ選手権2位を勝ち取った。

またこのグランプリがF1最終レースとなったセバスチャン・ヴェッテル(アストンマーティン)は10位に入賞、角田裕毅(アルファタウリ)は11位に終わっている。

画像: 昨年のアブダビGPのタイヤ戦略。上位2台はワンストップだった。

昨年のアブダビGPのタイヤ戦略。上位2台はワンストップだった。

【参考】2022年 F1第22戦アブダビGP決勝 結果

1位 1 M.フェルスタッペン(レッドブル)58周 
2位 16 C.ルクレール(フェラーリ)+8.771s
3位 11 S.ペレス(レッドブル)+10.093s
4位 55 C.サインツ(フェラーリ)+24.892s
5位 63 G.ラッセル(メルセデス)+35.888s
6位 4 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス)+56.234s
7位 31 E .オコン(アルピーヌ・ルノー)+57.240s
8位 18 L.ストロール(アストンマーティン・メルセデス)+1m16.931s
9位 3 D.リカルド(マクラーレン・メルセデス)+1m23.268s
10位 5 S.ヴェッテル(アストンマーティン・メルセデス)+1m23.89s
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11位 22 角田裕毅(アルファタウリ・レッドブル )+1m29.371s
14位 10 P.ガスリー(アルファタウリ・レッドブル)+1周
ファステストラップ: 4 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス) 1:28.391

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