予選の速さを決勝レースでも見せることができるか
2023年シーズン、レッドブルが22戦21勝と歴史的な勝利を飾ったが、そのレッドブルを唯一打ち破ったのがフェラーリだった。

2月29日のシーズン開幕を前に公開されたフェラーリのニューマシン「SF-24」。昨シーズンは予選では速さを見せるものの、決勝でレッドブルに逆転されるパターンが多く、ドライブしやすく、決勝レースでも戦えるマシンを目指して開発された。
イタリアGPでポールポジションを獲得したカルロス・サインツは、その決勝でレッドブルに敗れはしたものの3位に入賞。サインツは続くシンガポールGPでもポールポジションを獲得し、ミスのない完璧な走りで見事に優勝を達成している。
一方のシャルル・ルクレールは優勝こそなかったものの、安定して上位入賞を続け、2位に3回、3位に3回入り、ドライバーズ選手権ではサインツの7位を上回る5位となった。
2023年シーズンにコンストラクターズ選手権では3位となったフェラーリにとって、今年の目標は、王者レッドブルの牙城を崩すこと。昨年は終盤になって追い上げたものの、序盤でのつまづきが最後まで響いただけに、シーズン開幕までにきっちりとマシンを仕上げることが重要となる。
今回公開された2024年型のF1ニューマシン「SF-24」の特徴は、軽量化に成功し、ドライバーにとって運転しやすい戦えるクルマとなったこと。これは2023年シーズン終盤に見つけ出したポイントをさらに進化させて得られた結果なのだという。
ルイス・ハミルトンが2025年よりチームに加入することが発表されて注目されているが、これにより、サインツにとっては2024年シーズンがフェラーリでの最後のシーズンになりそうで、それがどのように影響するのかも興味深い。

2月29日のシーズン開幕を前に公開されたフェラーリのニューマシン「SF-24」。ドライバーは昨年と同様シャルル・ルクレール(左)とカルロス・サインツのふたり。