プジョーの脱落で、ポルシェが表彰台独占
トップカテゴリーのハイパーカークラスに、トヨタ、プジョー、フェラーリ、ポルシェ、キャデラックに加え、新たにBMW、ランボルギーニ、アルピーヌ、イソッタ・フラスキーニが参入し、史上まれに見る激戦が予想される2024年のWEC世界耐久選手権。
優勝した6号車ポルシェ963（ケビン・エストレ／アンドレ・ロッテラー／ローレンス・バンスール）。ポルシェ勢の中でも、ワークスのポルシェ・ペンスキー・モータースポーツの1台。
カタールでの開幕戦は335周（カタールの建国記念日である12月18日にちなんで距離1812km）あるいは10時間という長丁場で行われたが、序盤からまるでスプリントレースのような激しい戦いに。
結果、ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツの6号車ポルシェ963（ケビン・エストレ／アンドレ・ロッテラー／ローレンス・バンスール）が総合優勝。2位にハーツ・チームJOTAの12号車ポルシェ963（ウィル・スティーブンス／カラム・アイロット／ノルマン・ナト）、3位にポルシェ・ペンスキー・モータースポーツの5号車ポルシェ963（マット・キャンベル／ミカエル・クリステンセン／フレデリック・マコヴィッキィ）が入った。
スタートではポールポジションの5号車ポルシェ・ペンスキーを抑えて、5番手スタートの50号車フェラーリがトップに立つも、15分後には4番手スタートの93号車プジョーがこれをかわすと、さらに6番手スタートの6号車ポルシェ・ペンスキーがリーダーに躍り出て、6号車ポルシェ→93号車プジョーという展開に。3番手以降は、12号車ポルシェ・ハーツJOTA、6号車ポルシェ・ペンスキー、38号車ポルシェ・ハーツJOTA、7号車トヨタ、38号車フェラーリ、63号車ランボルギーニなどがひしめく混戦となっていく。
ロサイル・サーキットはコースが狭く、強い日差しの照りつけることもあって、レースは3番手以降が混戦のまま終盤へ。
レース最終盤、残り1時間というところで、6号車ポルシェ・ペンスキーがGT3クラスの車両と接触するアクシデントが発生するも、6号車はなんとかトップのまま復帰。6号車ポルシェ→93号車プジョーの体制でレース終了かと思われたが、残り2周で2番手93号車プジョーがまさかのスローダウン。これで2位争いはポルシェ同士の戦いとなり、12号車ポルシェ・ハーツJOTAが5号車ポルシェ・ペンスキーを抑えてゴールに飛び込んだ
その後ろでは、2号車キャデラックが4位に入り、トヨタは6位、フェラーリは7位、アルピーヌ8位、BMW11位、ランボルギーニは14位が最高位だった。
残り2周まで2番手を走行していた93号車プジョー9X8。残念な結果となったが、高いポテンシャルを見せつけた。スローダウンの原因はガス欠だったようだ。
