新時代の開発基盤技術「ENLITEN」の初採用で話題の、ブリヂストンの新たなフラッグシップタイヤ「REGNO GR-XⅢ」をテストドライブ。クローズドコースと公道での試乗で見えてきたのは、タイヤの丸さと軽さ、そして「薄さ」がもたらす様々な恩恵だった。

開発ノウハウの集大成「エンライトン」を、国内リプレイス商品に初採用

タイヤ設計基盤技術「ENLITEN(エンライトン)」を、市販リプレイス用タイヤとして初めて採用したREGNO GR-XⅢ(ジーアール クロススリー)はブリヂストンにとって、国内向けリプレイスタイヤヒエラルキーの頂点に立つ存在です。

画像: レグノへのエンライトン採用は、ブリヂストンの「なみなみならない自信と、決意の表明」に他ならない。REGNOというブランドそのものも、新たな価値を実現していることは、確かだ。

レグノへのエンライトン採用は、ブリヂストンの「なみなみならない自信と、決意の表明」に他ならない。REGNOというブランドそのものも、新たな価値を実現していることは、確かだ。

おそらくは「AQ DONUTSⅡ」以来となる先進性技術の「ニックネーム」を、まずはフラッグシップブランドに掲げることで、ブリヂストンのタイヤ開発が新たなステージに立ったことがわかりやすくアピールされているように思えます。

「エンライトン」とは、「光を当て導くもの」という意味を持つ「enlighten」に由来する造語です。もっとも、初めにそのネーミングを聴いたとき「円」と「Light」をひっかけて「丸くて軽いってこと?」とシンプルに解釈、脳内アイコン化していたおかげで、ドーナツなみに親しみを感じることになりました。

エンライトンそのものは2019年、電気自動車への装着を想定した「転がり抵抗が低く、ライフ、燃費性能に優れたタイヤを開発する技術」として発表されました。ブリヂストンにとっては「持続可能な事業戦略を支える基盤技術のひとつ」です。

実用化されたのは、フォルクスワーゲンID.3向けのOEタイヤから。以来、国内メーカー向けにもOEでの製品化を拡大しながら、モータースポーツとの関連性といった「魅力」もアピールし続けてきました。

画像: 従来のGR-XⅡに対して、センター部分のブランチを減らすとともにショルダーにブランチを追加。パターン的な共鳴要素を低減するとともに、パターン変形の抑制も両立している。剛性アップによってグリップも向上、応答性の良いハンドリングを実現した。

従来のGR-XⅡに対して、センター部分のブランチを減らすとともにショルダーにブランチを追加。パターン的な共鳴要素を低減するとともに、パターン変形の抑制も両立している。剛性アップによってグリップも向上、応答性の良いハンドリングを実現した。

ただし今回、アフターマーケット向けに市販化されたものは、これまでとは少しニュアンスが違っているようです。開発の現場においてGR-XⅢに投入されたENLITENは、「Generation 1」に当たるのだそう。同じエンライトンであっても、新たな一歩を踏み出す「第一世代モデル」と解釈できます。

では結局、エンライトンとは、いったいなに?

タイヤ開発におけるプラットフォーム的なもの、と考えればいいでしょう。「基盤」と呼ぶとおり、パターン/構造/ゴムといったタイヤ性能を左右する要件すべてをバランスさせるために生まれた、開発ノウハウの集大成です。

そこには、市販タイヤだけでなくモータースポーツ向けタイヤの開発現場などで磨かれてきた、ブリヂストンならではの知見と経験、研究成果のすべてが盛り込まれているように思えます。

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