2024年3月28日〜31日(現地時間)、WRC世界ラリー選手権第3戦サファリ・ラリー ケニアが首都ナイロビ近郊のナイバシャを起点に開催され、トヨタのカッレ・ロバンペラが優勝、2位に勝田貴元が入ってトヨタが1-2フィニッシュを達成した。3位にはMスポーツ・フォードのアドリアン・フルモーが入った。

過酷なグラベルにトラブル続出

世界一過酷なサファリのグラベルステージは、今年も不変だった。とくにに今年は3日間とも予想に反して雨がほとんど降らなかったために路面に岩が露出し、多くのマシンがパンクに悩まされることになった。

画像: 各チーム、サファリ特有の細かな砂のグラベルに苦戦。今年は雨がほとんど降らなかったために路面には岩が露出し、多くのマシンがパンクに悩まされることになった。

各チーム、サファリ特有の細かな砂のグラベルに苦戦。今年は雨がほとんど降らなかったために路面には岩が露出し、多くのマシンがパンクに悩まされることになった。

木曜日のスーパーSSを経て、本格的なバトルの開幕となった金曜日、まずこのラフ路面の餌食となったのがヒョンデ勢だった。SS3で選手権リーダーのティエリー・ヌーヴィルがパンクに見舞われて早くも優勝圏外から一歩後退。SS5では前戦スウェーデンで優勝したエサペッカ・ラッピがギアボックストラブルでデイリタイアに追い込まれる。そして続くSS6ではオィット・タナックも路肩の岩にヒットして姿勢を乱しコースアウト、こちらもデイリタイアとなる。

翌土曜日には、トヨタ勢がトラブルに見舞われた。まずSS8ではエルフィン・エバンスがパンク。ステージ中のタイヤ交換を余儀なくされて大きくタイムロス。エバンスはこの日さらに2回のパンクを喫し、表彰台圏外に去ってしまう。

SS10ではライバルのトラブルを予想した慎重な走りで2番手の好位置につけていた勝田もパンクに見舞われ3番手に後退。しかし、SS11では勝田にかわって2番手に浮上したヌーヴィルも燃料供給のトラブルで次のSS12にかけて大きなタイムロスを余儀なくされ、こちらも表彰台圏外となった。

 

唯一無傷のロバンペラが独走V

そんななか、パンクも含めてまったくのトラブルフリーでラリーを独走したのが、今シーズンは限定参戦となるロバンペラだった。

画像: 優勝したカッレ・ロバンペラ(右)/ヨンネ・ハルットゥネン組。金曜日の6デイ2で大量リードを築くと、そのまま逃げ切った。

優勝したカッレ・ロバンペラ(右)/ヨンネ・ハルットゥネン組。金曜日の6デイ2で大量リードを築くと、そのまま逃げ切った。

スタート順のアドバンテージのあった金曜日の6SSすべてを制して大量リードを築くと、翌土曜日は慎重な走りを心がけながらもライバルのトラブルもあってリードを拡大。日曜日はさらにペースを落として今シーズン初勝利のフィニッシュに飛び込み、「タフな週末だったけど、チームはすごくいいクルマを作ってくれたから、自分はただドライブするだけでよかった」と喜んだ。

一方、昨年のラリーフィンランド以来、サファリでは3度目の表彰台となった勝田も、「難しい週末でミスもありましたけど、車は常にいいフィーリングでした」と今回のGRヤリス・ラリー1の出来を賞賛した。

この結果、2021年に復活したサファリで4連勝となったトヨタは、ヒョンデを逆転して4点差でマニュファクチャラー選手権首位を奪回した。

ただしドライバーズ選手権では、今シーズンから導入された日曜日の結果をより重視する「スーパーサンデー」と言われる新ポイントシステムの影響で、4位に入ったエバンスより5位に終わったヌーヴィルの方が3点多く稼ぐ結果となり、ランキングトップを争う両者の差は6点に広がっている。

画像: トヨタが1位、2位、4位を獲得。3年連続の表彰台独占はならなかったが、得意のサファリで、マシンの耐久性、信頼性の高さを発揮した。

トヨタが1位、2位、4位を獲得。3年連続の表彰台独占はならなかったが、得意のサファリで、マシンの耐久性、信頼性の高さを発揮した。

次戦第4戦クロアチア・ラリーは、4月18日〜21日にかけて、首都ザグレブ近郊のヤブラノベックを起点としたターマック(舗装)路で開催される。 ステージはハイスピードなセクションとテクニカルなセクションが入り交じり、舗装のコンディション変化が大きいためグリップが変わりやすいのが特徴。また、コーナーのイン側をショートカットする「インカット走行」により、路肩から大量の泥や砂利が舗装路面に掻き出されるため、非常に滑りやすく難易度の高いラリーとして知られている。(文:新村いつき)

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