新しいコンパウンドも導入してスノーグリップを確保
タイヤが摩耗するとサイプの形状が直線からジグザグパターンに変化し、トレッドの深さが減少しても雪を捉える表面積が増加する。
さらに、革新的な素材の採用によりトレッドパターンの溝の進化が可能になった。一般的に、幅広の溝を採用するとサマー性能に関して最適なパフォーマンスが損なわれるが、SF3に使用されているコンパウンドは、高温下でもタイヤの剛性、安定性、応答性のバランスを保つことができる。
同時に、SF3は寒さの中でコンパウンドが硬化しないため、冬でも同等の効果を発揮し、グリップ力が向上している。これは、寒冷時に高い運動性能を維持しながらも、高温時には適度な硬さを保つことができる特殊な微細構造を持つポリマーの新配合、低温時のグリップを確保する天然由来の新樹脂、濡れた路面でのグリップ力を損なうことなく雪上性能を最大化するリキッドポリマーなどによる。
SF3はバーチャル開発システムで設計され、コンパウンドとトレッドパターンの設計を並行して開発できるため、それぞれの特性が連携して望ましい結果を達成できた。仮想化により、タイヤにかかる物理的応力の分布を正確に設計することも可能になり、エネルギーは接地面積全体に均等に分散され、摩耗、騒音、転がり抵抗の点で一連のメリットが得られる。
これにより、タイヤ寿命が伸び、運転の快適性が向上し、燃料消費量と関連する排出ガスが改善される。なお、チントゥラート オールシーズン SF3には、BEVやPHEVの特性を高める技術を搭載したタイヤであることを示す「Elect」マーク付きサイズも用意されている。
日本導入予定のサイズは、195／55R16から245／35R19まで、全35サイズ。価格はオープンとなっている。サイズや特徴などの詳細に関しては、ピレリジャパンのWebサイトを参照して欲しい。
乾燥した路面において、冬タイヤよりも夏タイヤに近い安定性、静粛性、転がり抵抗を確保している。
