デジタルネイティブの感性に響く、多彩なアピール
夜、目にする新型MINIのたたずまいはずばり、キラキラ&スマートです。丸目のLEDヘッドライトにはアダプティブ・ライトとハイビームアシスタントを標準装備。3つのパターンから選択できるシグニチャー・ライトや、車両に近づいたり離れたりするとまるで挨拶をするかのように前後ライトが点滅するWelcome/Good-byeライトといった、豊かな「表情」も備えています。
一方で明るい時間に見る新型MINIは、非常にクリーンな印象が強調されているように思えます。とくにクーパーE/クーパーSEという電気モーターで駆動するモデルは、ボンネット・スクープ、サイド・スカットル、ホイール・アーチの加飾、ロッド・アンテナ等が廃されたことで、圧倒的にシンプルなたたずまいになりました。
フラッシュ・サーフェス化されたドアノブや、シャークフィンアンテナなど、空力にも配慮した差別化が徹底されました。八角形のフロントグリル、カタチそのものはクラシカルなヘッドライトなど、受け継ぐべきものは受け継ぎながらも、明確に「ジェネレーションギャップ」を誇っている・・・そんな、デザイナーの主義主張を感じさせるデザインです。
もっとも、旧世代のMINIに慣れてきた層にしてみれば、斬新なルックスはまだ序の口です。さらにわかりやすく?途方に暮れるのがインテリアのデジタライズによるギャップ感でしょう。
モチーフこそ伝統に則る部分があるとは言え、センターコンソール部分にはエンジンスタート・ストップやシフト、MINIエクスペリエンス・モードを切り替える各種トグルスイッチ(このあたりには伝統も感じさせますが)など、最小限の物理的操作機能しか残されていません。
空調、エンターテインメント機能、電話やAR機能付きナビゲーション、各種設定などは、すべて直径24cmという大きな円形センター・ディスプレイを介して操作します。質感の高いクリアガラスや高精細のディスプレイなど、見た目はシンプルですが非常にクオリティの高いインターフェイスとして完成されています。
初めて乗り込んだ時には、数種類の機能、アピアランスに切り替えることができるMNIエクスペリエンス・モードの選択にまずは悩みました。次に戸惑ったのが、スマホライクなタッチ、スワイプ、ピッチの操作ロジックです。もっとも、ある程度のお作法さえつかめれば、だいたい必要な操作手順がイメージできるあたりもまた、スマホライクです。
慣れ始めたころにAndroid Autoで個人スマホとの連携を試みましたが、意外に簡単に設定することができました。とりあえず操作系に関するジェネレーションギャップを多少なりとも埋めたところで、集合場所までのドライブにスタートしました。