「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、2012年当時、日本導入が間近なBMWの最新モデルをまとめて試乗してみた。

BMW 328iツーリング(2012年:フルモデルチェンジ)

画像: 全長4624×全幅1811×全高1429mm、車両重量:1500kg、エンジン種類:直4 DOHCターボ、排気量:1997cc、最高出力:180kW(245ps)、最大トルク:350Nm(35.7kgm)

全長4624×全幅1811×全高1429mm、車両重量:1500kg、エンジン種類:直4 DOHCターボ、排気量:1997cc、最高出力:180kW(245ps)、最大トルク:350Nm(35.7kgm)

3シリーズ ツーリングは先代よりもボディが大きくなったが、車両重量は40kgも軽い。しかもボディ剛性は10%も向上している。グレードは328i、320d、330dの3車種。エンジンはガソリンよりもディーゼルがメインになっている。ハイブリッドはない。日本へは328iと320dが導入されそうだ。

試乗車は328iツーリング。直4の2Lターボエンジン+8速ATの組み合わせで走りは軽く、スポーティさはセダンと変わらない。それよりも印象に残るのは、リアシートの乗り心地の良さと広さだ。ラゲッジルームの広さは先代と大差ないので、ホイールベースと全長の拡大はリアシートに充てられたのだ。リアシートの背もたれは40:20:40に3分割できる。さらにテールゲートはバンパー下に爪先を入れると自動で開くシステムが採用された。この3シリーズ ツーリングは、9月(編集部註:2012年)にも日本に上陸する予定だ。

BMW M135i(2012年:車種追加)

画像: 全長4340×全幅1765×全高1411mm、車両重量:1425kg、エンジン種類:直6 DOHCターボ、排気量:2979cc、最高出力:235kW(320ps)、最大トルク:450(45.9kgm)

全長4340×全幅1765×全高1411mm、車両重量:1425kg、エンジン種類:直6 DOHCターボ、排気量:2979cc、最高出力:235kW(320ps)、最大トルク:450(45.9kgm)

最後は、M135i。1シリーズは昨年(編集部註:2011年)の9月にフルモデルチェンジされ、新開発の1.6Lエンジンのエコ性能が飛躍的に向上したことで話題になった。今回はこれまでの5ドアに加え、3ドアが追加設定された。

その最上級モデルに、320ps/450Nmを発揮する直6の3Lターボエンジン+8速ATを搭載したM135iが設定されたのだ。これまでのMスポーツとMの間に位置する、Mパフォーマンスシリーズになる。

Mスポーツより10mm低められたサスペンションのM135iだが、驚いたのはその高速性能だ。直進安定性の高さはこれまでのBMW車の中で最もハイレベルな1台といえるだろう。250km/hでの走行がこれほどリラックスしてできるクルマは、高級スポーツカーでもそう多くはない。それほどにM135iは高性能なのだ。日本仕様は5ドアになるようだが、ベストスポーツハッチになることは間違いないだろう。

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