「GTモデル」初の2Lエンジン搭載。F1テックで421ps/500Nmを発生
2024年5月に欧州でデビューした「メルセデスAMG GT 43 クーペ」(以下GT 43)がいよいよ日本にローンチした。「SLS AMG」 、初代「GT 2ドアクーペ&GT 4ドアクーペ」、「SL」に続く、5番目の AMG独自開発モデルだ。
まず注目したのがパワートレーン。「ワンマン、ワンエンジン」の原則に則って生産される 2L直列4気筒エンジンM139が搭載される。「GTモデル」に2Lエンジンが搭載されるのは初めてのことだ。
そして、そこにはメルセデス AMG ペトロナス F1 チームが採用する厚さ約4cmのモーターを内蔵したエグゾーストガス・ターボチャージャーが搭載される。排気側のタービンホイールと吸気側のコンプレッサーホイールにある間のターボチャージャー 軸に直接組み込まれたモーターが、コンプレッサーホイールを加速させるシステムで、最高出力421ps(310kW)、最大トルク500Nmという圧倒的なパフォーマンスを獲得できる原動力となる。
組み合わされるトランスミッションは、9速AT(AMGスピードシフトMCT )。一般的なトルクコンバータに代わり湿式多板クラッチを採用した設計で、マニュアルトランスミッションのようなダイレクト感がウリだ。ちなみに「GT 43」の0-100km/h加速は4.6秒。
シャーシ は、高性能アルミニウム製のショックアブソーバーと軽量コイルスプリングを採用したAMGサスペンションが標準で装備される。接地面積を最大限に確保する革新的な 前後5 リンク式サスペンションで、バネ下重量の軽減のためコントロールアームやステアリングナックル、ホイールキャリア は鍛造アルミニウム製とされた。
スポーティなフォルムとエアロダイナミックスを高次元で融合
エクステリアは、他の「GTモデル」との差別化が図られている。大型のエアインレットを備えた新しいフロントエプロンや幅を狭められたフロント&リアフェンダーがまず目につく。フロントフェンダーにはトリムがあしらわれ、丸型のダブルテールパイプトリムが配されたリアエプロンも専用だ。
足元は20インチAMGアルミホイールを標準装備として、21インチ鍛造アルミホイールがオプションで用意される。リアエンドの 3 つの立体的な LEDリアコンビネーションランプも特徴的だ。そこには電動格納式のリトラクタブルリアスポイラーも備わる。
デュアルエグゾーストエンドを一体化したディフューザーも忘れてはならない。オプションのAMGドライビングパッケージ選択時は、AMGイエローブレーキ・キャリパーやハイグロスブラックのリアウイングスポイラーが装備される。
デザイン性とエアロダイナミックを意識したフォルムということだろう。そして、片側100 万画素以上の高解像度を誇るデジタルライトは、対向車や標識への遮光を極めて精密に行うと同時に、配光制御も飛躍的に高精度化されているという。