「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、プジョー 208だ。

フランス車らしい乗り味は見事に完成している

画像: 視界も良く、低回転時からしっかりトルクを出した味付けは、日本の道路事情にもピッタリ合っているといえる。

視界も良く、低回転時からしっかりトルクを出した味付けは、日本の道路事情にもピッタリ合っているといえる。

ところで、この208、来年(編集部註:2013年)の夏前にはトランスミッションがセミATの6速EGSに、さらにその3〜4カ月後にはアイドリングストップが装着されることが決まっている。だとしたら、なぜ、とりあえずの処置のように、207と同じパワートレーンを搭載した208を出したのだろうか? その理由は、本国では207がほぼ品切れ状態で、もう待ちきれないという人の声に応えたということらしい。

ちなみに、1.2Lエンジン+5速MTの3ドア「アリュール」と、1.6Lターボ+6速MTの3ドア「GT」も年内(編集部註:2012年)導入予定だが、いま日本で手に入るのは5ドアの「シエロ」と「プレミアム」となっている。カーナビは来年3月頃にはタッチスクリーンのモニターにインストール可能となる予定なので、それまではアフターパーツで対応することになっている。

さて、そんな具合で日本でも本国でもラインアップの完成にはまだ時間がかかる208だが、コーナーに入ってから考えても間に合いそうな粘り腰を発揮する足まわりや、大きなギャップや連続した凸凹を上手にいなす、フランス車らしいというかプジョーらしい乗り味は、見事に完成している。視界も良く、低回転時からしっかりトルクを出した味付けは、日本の道路事情にもピッタリと合っている。

シートまわりではカップホルダーも装着され、小物入れも増え、見た目も使い勝手も走り味も、大人のライオンに一歩成長した感じの208。今後の新バリエーション投入も楽しみでならない。

画像: シエロのインパネ。小径ステアリングホイールの上からメーターを見る。カーナビは2013年春にインストール可能の予定。

シエロのインパネ。小径ステアリングホイールの上からメーターを見る。カーナビは2013年春にインストール可能の予定。

プジョー 208シエロ 主要諸元

●全長×全幅×全高:3960×1740×1470mm
●ホイールベース:2540mm
●車両重量:1180kg
●エンジン:直4 DOHC
●総排気量:1598cc
●最高出力:88kW(120ps)/6000rpm
●最大トルク:160Nm(16.3kgm)/4250rpm
●トランスミッション:4速AT
●駆動方式:横置きFF
●燃料・タンク容量:レギュラー・50L
●JC08モード燃費:13.4km/L
●タイヤサイズ:195/55R16
●当時の車両価格(税込):240万円

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