2025年、フォルクスワーゲン ポロが誕生50周年を迎える。「ポロ」はビートルの後継車のひとつとして、すべての人が手頃な価格で購入でき、堅牢で壊れにくく、壊れても修理しやすく、合理的で実用的な小型車として登場。1975年3月に誕生して以来、6世代50年にわたって進化を遂げながら、世界中で多くの人々に愛されてきた。この「ポロ」はどのように進化してきたのか。ここではそのヒストリーを辿ってみよう。第5回は5代目ポロを紹介する。

5th Generation(2009-2017):適切なボディサイズで再び大ヒット

2009年3月にデビューした5代目ポロは、世界的に環境に優しく経済的なモデルが求められる中、適切なボディサイズで登場、再び大ヒット作となった。

全長はほぼ4mとなり、すっきりとしたボディラインがスポーティで合理的なエクステリアを与え、ユーザーは5つの効率のいいエンジンを選択できるようになったことも大きかった。

経済性という観点で象徴的な存在となったポロ ブルーモーションは2009年12月に登場。直列3気筒1.2TDIエンジンにアイドリングストップ機構やブレーキ回生機能を組み合わせ、100km走行するためにわずか3.3Lしかディーゼル燃料を消費しない超好燃費が大きな話題となった。

その一方で、2010年には最高出力180psの1.4TSIエンジンを搭載したポロGTIが登場、わずか 6.9秒で停止状態から100km/hまで加速した。ポロGTIはフェイスリフトで最高出力192psの1.8TSIエンジンにスイッチし、0-100km/h加速わずか 6.7秒、最高速236km/hと新しい領域に突入している。さらに、最高出力220psのTSIエンジンを搭載し、史上最速のポロとなったスペシャルモデル「ポロ R WRC ストリート」も登場している。

画像: 2010年に設定されたポロ GTI。前期型では1.4TSIツインチャージャーを搭載、後期型では1.8TSIに換装された。日本仕様は4ドアボディで、後期型では6速MTも設定された。

2010年に設定されたポロ GTI。前期型では1.4TSIツインチャージャーを搭載、後期型では1.8TSIに換装された。日本仕様は4ドアボディで、後期型では6速MTも設定された。

2014年には、5代目は大幅なアップデートを受け、フロントとリアの外観に手が加えられたほか、大幅な技術アップグレードが施され、エンジンはさらに効率的になり、新しい安全システムとアシストシステムが搭載されている。

5代目ポロで忘れられないのが、モータースポーツでの活躍。2011年5月に世界ラリー選手権への復帰を発表したフォルクスワーゲンは、5代目ポロをベースにしたWRカー(1.6L直噴ターボ)の開発に着手。2013年シーズンから「ポロ R WRC」で参戦を開始すると第2戦ラリースウェーデンで早くも優勝、最初のシーズンでいきなりチャンピオンを獲得した。その後も「ポロ R WRC」の勝利は続き、活動を休止するまで4連覇、52戦で43回の表彰台を記録するなど、WRCの歴史を塗り替える成績を上げた。

画像: 2013年シーズンから4年間、WRCを席巻した「ポロ R WRC」。

2013年シーズンから4年間、WRCを席巻した「ポロ R WRC」。

5代目ポロの累計生産台数は630万台にのぼった。

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