かねてからデビューが期待されていたスズキ初のバッテリーEV(BEV)「e VITARA(イービターラ)」が、ついにお披露目された。2025年1月17日からインド・ニューデリーで開催されている「Bharat Mobility Global Expo 2025」にて、一般公開される。
高出力密度を誇るコンパクトなeアクスルを採用
「e VITARA」は、2024年11月にイタリア・ミラノで初公開されたスズキのBEV世界戦略車第一弾。BEVのグローバルモデルとして、2025年春よりスズキの子会社マルチ・スズキ・インディア社(以下マルチ・スズキ)のグジャラート工場で生産を開始し、2025年夏頃からインド、欧州、日本など世界各国で順次販売を開始する。
記者発表会の中で、鈴木俊宏社長は「『e VITARA』は、先日発表した『10年先を見据えた技術戦略』で掲げる、エネルギー極少化の第一歩です。これからもスズキは、インド、そして世界中でサステナブルな未来を目指し、前進してまいります」と語った。
お披露目されたe VITTARAは、フルBEVとしてぼ先進感とあらゆる状況で安心して利用できる力強さを併せ持つデザインが特徴だ。
また、BEVらしいキビキビとしたシャープな走りを実現するBEVパワートレインには、株式会社BluE Nexusと、株式会社アイシン、株式会社デンソーが共同開発したeAxleが搭載されている。
今回採用されたeAxleは、小型モーター・インバーターによって、高出力密度で高い動力性能を実現。さらに損失低減技術により優れた、電費性能に貢献しているという。車両生産を行うスズキ・モーター・グジャラート社と同じインド国内で生産するなど、低コスト化への取り組みも徹底している。
記者発表会では、インドにおけるBEVの普及に向けた取り組みも発表。マルチ・スズキの持つインド国内の販売・サービスネットワークを活かして、充電インフラ等、BEVを安心して使うことのできる環境整備にも貢献していくという。