2026年以降、「アルピナ」はBMW直轄のサブブランドに
今から60年前の1965年、ブルカルト・ボーフェンジーペンは「アルピナ(ALPINA)」社を創設した。その後、同社のチューンしたBMW車はヨーロッパのツーリングカー選手権を席巻し、またBMW公認のコンプリートカー(スペシャルモデル)メーカーとして多くのモデルを送り出してきたことは、クルマ好きならご存じのとおりだ。
だが、2025年末をもって「アルピナ」ブランドの商標権はBMWグループに譲渡される。したがって、ブッフローエにあるアルピナ社でのコンプリートカーの開発・生産は2025年で終了し、2026年以降「アルピナ」はBMW直轄のサブブランドとなる。
今回発表された「B8 GT」はブッフローエで製造される、最後のアルピナ限定モデルとなる。B8 グランクーペをベースに、4.4LのV8ビターボ(ツインターボ)エンジンは最高出力466kW(634ps)と最大トルク850Nm(86.7kgm)というアルピナの歴史の中で最も高出力かつ強力なパワースペックを誇る。
これに、高トルクに最適化されたZF製8速ATを組み合わせてフルタイムで4輪を駆動し、改良されたローンチコントロールも装備する。0→100km/h加速は3.3秒、0→200km/h加速は10.5秒、そして巡航最高速度は330km/hというハイパフォーマンスを発揮する。
エクステリアでは、フロントバンパーのエアダクト、サイドダイブプレーン、エアブリーザーのトリム、そして新しくデザインされ、より印象的な存在感を放つディフューザーがカーボンファイバーで仕上げられている。21インチのアルピナ クラシック鍛造ホイールは、アルミニウムサテン仕上げだ。
エクステリアのディテールとして、Bピラーに施された控えめな「B8 GT」のロゴや、ブルカルト・ボーフェンジーペンのサインが入ったB8 GT専用にデザインされたドアシルプレートが、限定モデルの外観を一層引き立てている。
また、他モデルではオプションとなる、マルチピース フローティングタイプのドリルドベンチレーテッドディスクと、摩擦係数の高いブレーキパッドによるアルピナ ハイパフォーマンスブレーキシステムも標準装備する。