ブリヂストンのフラッグシップタイヤ「レグノ GR-XⅢ」に新たに加わった「タイプRV」を公道と特設コースでテスト。ミニバン&コンパクトSUVをターゲットとした「究極のカスタマイズ」が、愛車の静粛性や快適性はもちろん、走行性能から燃費性能にいたるまで、大きくグレードアップしてくれそうだ。(文:神原 久/写真:ブリヂストン MotorMagazine 2025年3月号より)

なによりも「空間品質」が求められるRVに最適化

2024年2月に発表された「レグノGR-XⅢ(ジーアール クロススリー、以下GR-XⅢ)」は、レグノがブランドとして追求し続けてきた「GREATBALANCE」の世界観を大きく広げる新タイヤだった。

画像: モノづくり基盤技術「BCMA(ブリヂストン コモナリティ モデュラリティ アーキテクチャー)」との融合により環境負荷の低減も実現した。

モノづくり基盤技術「BCMA(ブリヂストン コモナリティ モデュラリティ アーキテクチャー)」との融合により環境負荷の低減も実現した。

リリースには、「究極のカスタマイズ」を追求する商品設計技術「ENLITEN(エンライトン)」によって、「深みを増した空間品質」と磨き抜かれた走行性能に「エッジを効かせる」など、文字どおり心躍るフレーズが目白押し。もちろん、現代のタイヤに求められる低燃費性能や省資源化といったサステナブル性能だって忘れてはいない。そこには確かな、「新世代のレグノ フィーリング」が追求されている。

その価値をより多くのユーザーに実感してもらうために、2024年12月に投入されたのが、今回試乗した「レグノGR-XⅢ タイプRV(以下、タイプRV)」だ。

けっして単なるサイズ追加ではない。GR-XⅢが持つ個性を引き継ぎながらタイプRVは、ミニバンやコンパクトSUVのユーザーニーズと車両特徴に合わせた最適なカスタマイズを「エンライトン」により実現している。

ふらつきを抑制する専用パターンを採用

具体的にはまず、車高の高さと重量に対応した専用パターンに注目したい。走行時のふらつきやノイズといった「不快感」を抑制するとともに、偏摩耗を抑制することでライフの課題にもしっかり対応している。

画像: 同社のテストによればRV車両装着時における摩耗寿命は、GR-XⅢより19%も向上している。

同社のテストによればRV車両装着時における摩耗寿命は、GR-XⅢより19%も向上している。

画像: 車高の高い車両特有の走行時のふらつきを抑制。ミニバンユーザーに共通する「後席乗員の車酔い」を、防ぐことができそうだ。

車高の高い車両特有の走行時のふらつきを抑制。ミニバンユーザーに共通する「後席乗員の車酔い」を、防ぐことができそうだ。

安定感のある走りは、ドライバーにとっての安心感につながると同時に、後席のパッセンジャーにも穏やかな乗り心地を提供する。「深みを増した空間品質」は、どの席に座っても実感できるはずだ。

試乗にあたって興味を惹かれたのは、薄く軽い方向で最適化されたプライ設計がもたらす「しなやかな変形」が、どんな乗り味を実現しているのか、ということだった。

技術解説資料によれば、理想的な接地形状はレーンチェンジでのリニアな動きにつながっているという。同時に無駄なふらつきの抑制に効いているのが、大きめのショルダーブロックによる剛性の向上。路面からの振動を効果的に吸収することで、乗り心地を改善する独自の「ダイヤモンドスロット」を最適配置することで、横方向の剛性は高めながら、上下方向のいなし感はしっかり保たれている、とのこと。

とくに、乗り心地とのバランスが非常に重視されるミニバンとの相性は、気になるところだろう。そういう意味ではトヨタ アルファードでのテストが、タイプRVの個性をわかりやすく伝えてくれることになった。

This article is a sponsored article by
''.