目まぐるしく変化する勢力図、マクラーレンとレッドブルの一騎討ち?
開幕戦オーストラリアGP、第2戦中国GPとマクラーレンが連勝し、日本GP でもマクラーレンが圧倒的に優勢かと思われたが、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが予選スーパーラップでポールポジションを獲得し、決勝でも完璧にマクラーレン勢を抑え込んで今季初勝利。この勝利でフェルスタッペンは、ドライバーズ選手権ポイントリーダーのノリスに急接近。バーレーンGPではまずこのふたりの戦いに注目が集まる。

注目はランド・ノリス(マクラーレン)とマックス・フェルスタッペン(レッドブル)の争い。フリー走行から予選、決勝とどう組み立てていくか、目が離せない。
マクラーレンが抜け出し、メルセデス、レッドブル、フェラーリが続くという今季序盤の構図に、どんな変化が起きるかも興味深い。
そのほか、レッドブル移籍2戦目となる角田裕毅、開幕3戦連続入賞&最年少ファステストラップで話題のキミ・アントネリ(メルセデス)がどんな走りを見せるかなど、話題はつきない。
2025年F1ドライバーズランキング(第2戦終了時)
1位 4 L.ノリス(マクラーレン) 62
2位 1 M.フェルスタッペン(レッドブル)61
3位 81 O.ピアストリ(マクラーレン)49
4位 63 G.ラッセル(メルセデス)45
5位 12 K.アントネリ(メルセデス)30
6位 16 C.ルクレール(フェラーリ)20
7位23 A.アルボン(ウイリアムズ)18
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14位 22 角田裕毅(レーシングブルズ)3
2025年F1コンストラクターズランキング(第2戦終了時)
1位 マクラーレン 111
2位 メルセデス 75
3位 レッドブル 61
4位 フェラーリ35
5位 ウイリアムズ 19
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8位 レーシングブルズ 7
中東でのF1グランプ開催の先駆けとなった砂漠地帯の中のレーストラック
バーレーンGPが行われるバーレーン・インターナショナル・サーキット(正式名称=Bahrain International Circuit)は、F1グランプリ開催のため砂漠地帯の中に建設されたレーストラック。レース好きのバーレーン王国皇太子の構想で、2004年に首都マナマから南に約34km程離れたサヒールに建設され、その地名からサヒール・サーキットとも呼ばれている。
コースは全長5412m、4本のストレートに15のコーナーを組み合わせたストップ&ゴー型のサーキットで、広いランオフエリアが確保されているためクラッシュは少ない。

カレンダーの中でも最も過酷なコースのひとつに数えられるバーレーン・インターナショナル・サーキット。
コースは平坦で、砂漠地帯のため雨の心配はまずないが、強い風と周囲の砂漠からやってくる砂塵が大きな問題となる。強い風は空力を追求したF1マシンの挙動を乱し、その強い風に乗って運ばれる砂が路面を汚してタイヤにダメージを与える。
路面はタイヤに良好なグリップを提供するが摩耗性が高く、とくにブレーキングやトラクションが求められる場面で、カレンダーの中でも最も過酷なコースのひとつとなる。
また、昼と夜の寒暖差が大きく、昼間のアスファルトの温度は45度に達する一方で、夕方になると少なくとも15度下がる。気温がどれだけ高くなるかによってレースは大きく変わってくるため、3時間のフリー走行、特にレースとほぼ同じ時間帯に行われる2回目が非常に重要になる。

バーレーン・インターナショナル・サーキットのコース図。全長5.412km、4本のストレートに15のコーナーが組み合わされたストップ&ゴー型レイアウト。高低差が少なくランオフエリアが広く安全性が高い。