ダンロップ(住友ゴム)は2024年10月1日、ゴムの特性を変えることができる新技術「アクティブトレッド」を搭載した次世代オールシーズンタイヤ「シンクロウェザー」を発売。早速このタイヤを装着したプロカメラマンが、半年経過した使用感を2回に渡ってレポートする。前編は、ドライ&ウエットでのインプレッションをば。

オールシーズンからオールシーズンへ

機材満載でロケ地まで東奔西走する4WDの愛車(エクシーガ クロスオーバー7)の足元には、ほぼどこへでも行けるオールシーズンタイヤ(雪も走れる夏タイヤ、とメーカーでは謳っているが)を装着していた。3年間で約5万km走行したが、残溝は7-8分山、あと2年3万km、いやひょっとしたら10万kmまで走れるのでは?と思わせるロングライフぶりを発揮していた。もちろん雪道での走行でヒヤリとしたこともないし、ちょっとした凍結路面でも気を付けて走れば問題ない。

それでも気になっていたのが、ダンロップが開発した「アクティブトレッド」を採用した製品第1号「シンクロウェザー」の存在。従来のオールシーズンタイヤの概念を超えた性能だという話を、製品試走会に参加した編集部スタッフより聞いていたのだ。

そして、このシンクロウェザーを好条件で手に入れる機会があると聞き、10月某日、悩んだ挙句、まだまだ使えるオールシーズンタイヤからこの製品に履き替えてしまった。SDGsの観念からすれば非常にけしからん事ではあるが、何よりも新製品を試したいという好奇心が勝ってしまったのだ。願わくば私が履いていたタイヤに素敵な第2の人生、いや、タイヤライフを送ってもらえたらと祈るばかりだ。

画像: タイヤの購入・取り付けは、確かな技術を持つダンロップ認定店舗にてのみ可能となる。

タイヤの購入・取り付けは、確かな技術を持つダンロップ認定店舗にてのみ可能となる。

画像: 今回お世話になったのはタイヤセレクト海老名。 ダンロップタイヤを主に取り扱う認定店舗。

今回お世話になったのはタイヤセレクト海老名。
ダンロップタイヤを主に取り扱う認定店舗。

ドライ路面は過不足ない性能

タイヤを履き替え走り出すと、まずそのしっとりとした乗り心地に感動する。まあ、3年使ったタイヤから新品に乗り換えたので、その範囲の変化と言ってしまえばそれまでかと思いながら、自宅に帰るまでの道中、少しだけ高速道路を使ってみることにする。

すると、一般道では柔らかく感じていた乗り味が、高速道路をしばらく走行しているとしっかりしたものに、言うなれば「硬く」なったのだ。外気温は25度位、一般道走行でもタイヤの温度は30度前後だったのが、高速走行でそれ以上に発熱してゴムの性格が変化したのだろうか。あるいは空気圧の上昇からかもしれないが、けっこう変化した印象だ。

ロードノイズについては、それまで履いていたオールシーズンタイヤより「やや」静かになった感触。もちろん新品タイヤということもあるだろう。高い静粛性を謳う高級サマータイヤには及ばないが、エコタイヤと同じくらいの走行音。また、横方向のグリップがしっかりしており、それまで高速道路インターチェンジなどの円旋回カーブで感じていた僅かな鳴きも発生しなかった。

画像: 路面をしっかり捉えながら静粛性もまずまず。なんらサマータイヤと変わりない。

路面をしっかり捉えながら静粛性もまずまず。なんらサマータイヤと変わりない。

これまでのオールシーズンタイヤは排水性、排雪性を高めるために、トレッドパターンに大胆なV字を採用しているものが多く、私の履いていたタイヤもそうだった。しかしシンクロウェザーはそこまで目立つV字パターンではない。おそらくこれが静粛性の向上に寄与しているのだろう。

雨や雪でのグリップをアクティブトレッドの技術で補っているため、過度なV字パターンを採用しなくとも良くなったと考えられる。これにより静かさと全方向でのグリップ力を確保しているのではないだろうか。

画像: V字パターンではあるが、そこまで極端ではない。スタッドレス同様の波型サイプも切ってある。

V字パターンではあるが、そこまで極端ではない。スタッドレス同様の波型サイプも切ってある。

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